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アビエス・リサーチ制作雑記

急行「きたぐに」停車駅,来迎寺駅について

(2009年12月4日作成、2009年12月4日最終更新)

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2001年2月9日(金) 佐渡汽船・両津港ターミナル

 当サイトの信越本線来迎寺駅のページにも書いたが,急行「きたぐに」号(大阪〜新潟)は上下列車とも来迎寺駅に停車する(1985年頃までは上下とも通過).しかし,来迎寺駅は特急「北越」も快速「くびき野」も通過(2009年12月現在)してしまう.そういった側面からも,この急行「きたぐに」号の「来迎寺停車」は非常に興味深いダイヤだと思う.実際,上りの急行「きたぐに」は長岡から来迎寺に行く最終列車であり,来迎寺に「きたぐに」が停車することにより,新潟市はもちろん,長岡での滞在時間も延び,利便性は高い.

 作者は2000年前後に佐渡島に在住していた.佐渡での職場の上司に,実家が片貝(国鉄時代の1984年に廃止された魚沼線(西小千谷〜来迎寺間)の片貝駅近く)という人が居り,佐渡へは単身赴任していた.この上司は毎週末,仕事等がない限り,必ず実家に帰省していた.当時,夜に佐渡から本土へ行くカーフェリー便は両津港(佐渡)発18:40と21:30発の2便あった.本土までの所要時間は2時間20分(当時,現在は燃費節約のため2時間30分)かかったため,本土到着後の移動も考えると必然的に両津港18:40発のフェリーということになる.(※佐渡汽船は2004年に大幅なダイヤ改正を行っており,両津港18時台発は廃止,19:30発となり,しかもこれが最終便になってしまった.)

 金曜日の両津港18:40発のカーフェリーというのは佐渡で単身赴任している人の「専用船」のような様相を呈していた.作者も週末の旅行等に出かける際にはこの「金曜日・両津港18:40発」のフェリーを何度も利用した.このページの写真は金曜日の18:30過ぎの両津港ターミナルの様子.手前の人の列は乗船券の券売機に並ぶ列,奥の列は改札に並ぶ列である.観光旅行者らしき姿はほとんど,というか,恐らくまったくいないのが分かる.カーフェリー船内の様子も撮影しておけば良かったが,この便は非常に混み合い,さらに知り合いの姿が非常に多いため,当時,そんな余裕はなかった.

 この両津港18:40発カーフェリーの新潟港到着は21:00ちょうど.21:10には新潟駅行きのバス(新潟交通)が接続する.実は金曜日にはこのバスもほぼスシ詰め状態になるのだ.バスが新潟駅に到着するのは21:20過ぎ.ここから単身赴任者は自分の家へと向かうのだが,片貝まで帰る上司は新潟駅からさらに80kmほどもの距離を移動しなければならない.

 以下は2000年12月改正の時刻表による時刻である.両津港18:40発のフェリーが定刻どおり21:00に新潟港に到着した場合,新潟駅21:28発の新幹線「MAXあさひ336号(東京行き)」になんとか間に合う.これに乗った場合,家族の人に長岡駅まで車で迎えに来てもらうという.しかし,時化等でフェリーが遅れて到着した場合などは,この新幹線には間に合わない.

 ところが,新潟駅22:25発「あさひ480号(越後湯沢行き)」という新幹線が土休日以外は運転されており,これには間に合う.しかし,上司の話によると,フェリーの新潟港到着が遅れたような場合には,この「あさひ480号」に乗って長岡駅(22:49着)へ行くのではなく,急行「きたぐに」(新潟駅22:23発)の自由席に乗って,来迎寺駅(23:29着)まで行き,来迎寺駅まで家族に迎えに来てもらう,という.「費用対効果」を考えると,新幹線(新潟〜長岡・自由席新幹線特急券1790円)ではなく,急行券(新潟〜来迎寺・730円)にした方が車で迎えに来てもらう距離も短く,出費も抑えられるということで,「きたぐに」は重宝していたという.

 だが,フェリーが遅れるような日はたいてい強風でかつ猛吹雪のような日で,このような天候だとJRはお得意の「夜行列車は始発から上下列車とも運転中止」を行ってしまう.そんな場合には仕方なく最終・越後湯沢行きの新幹線「あさひ480号」で長岡まで出て帰るというが,吹雪の中,長岡駅まで車で迎えに来る家族は本当に大変である.新潟の冬は本当に厳しいのだ.(2009年12月4日記述)



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