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アビエス・リサーチ制作雑記

佐渡島の新聞事情

(2011年5月17日作成、2011年5月17日最終更新)

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2001年9月15日 新潟県両津市(現・佐渡市)両津港 Olympus CAMEDIA C-860L

 本年4月17日の制作雑記中にも書いたのだが,筆者は1999年から2002年まで佐渡島で暮らしていた.その間,全国紙1紙とスポーツ紙1紙を購読していた.しかし,海が荒れて本土との航路が欠航となった場合には,新聞が当日に配達されず,後日まとめて配達されることもあったし,昼頃に天候が回復(強風や時化が収まった場合)した場合には,午後に配達されることもあった.

 佐渡島の「玄関口」は両津港と言っていいと思う.佐渡島には旅客定期航路として3航路がある(2011年現在).もっとも輸送人員が多いのが本土側の新潟港(新潟市)と両津港を結ぶ航路で,カーフェリーやジェットフォイル(高速船)が就航している.他に,寺泊と赤泊を結ぶ両泊航路,直江津と小木を結ぶ直江津航路がある.

 本土から両津港へ行く朝一番の船は,新潟港を6:10に出港,作者が在住していた2000年前後には両津港に8:30に到着(2011年現在は新潟港を6時ちょうどに発ち,両津港に8:30到着)していた.作者は佐渡島の旧相川町に在住していたが,両津港から相川町まで,車で約45分の距離だった.毎朝,新聞が配達されるのがおおよそ朝9時すぎだったことから,佐渡汽船カーフェリーの両津港到着時刻と配達車の到達時間を足すと,「合点」が行く時間ということになるが,それにしても配達までやたらと時間の無駄がないものだという疑問はあった.

 かつて佐渡汽船に勤務したことがある知人にこの話をしたところ,「新聞はカーフェリーで来るんじゃない,それよりも早い時刻に毎朝,貨物船が両津に来て,それに新聞も載っかって来る」と言うのである.カーフェリーには危険物や産廃等を積載できないため,それらを運ぶ貨物船が毎日運航されているというのである.両津港の着岸場所も旅客ターミナルとは異なり,若干南側にある港だと言う.朝6時過ぎには来るようだ,というので,2001年9月に行って見ることにした.

 両津港で待っていると,それらしき貨物船が接近.船体には「日海丸」(にっかいまる)と書いてある.日本海内航汽船の貨物船であった.接岸すると,まずまっさきに「新聞」が入ったコンテナを下ろしていた(写真右端の観音開きになっているコンテナ).港にはすでに数台の新聞配達店の車やバイクが待機(写真右)していたが,コンテナから直接それらの車に積み替えていた.

 上掲の写真はタイムスタンプによると朝6:34頃の撮影となっている.カーフェリーよりも2時間ほど早くに両津港に到着している.恐らくだが,カーフェリーよりも小型の「日海丸」が欠航になり,カーフェリーは出港することもあるものと思われる.そのような場合には危険物ではない「新聞」はカーフェリーに積み込まれるのだろう.

 このようにして,本土から佐渡島へ新聞が渡ってきていた.掲載した写真を撮影してからすでに10年経った2011年現在も同様なのかは不明である.また,地方紙の新潟日報には「夕刊」があったが,夕刊はカーフェリーかジェットフォイルで運ばれていたのだろか?未確認である.ちなみに,相川町では朝刊が朝9時過ぎに配達されるで,勤務先へ出る前に新聞を読むことはできなかった.佐渡島民は新聞を「昼休みに読む」「夜に読む」という習慣が付いていた気がする.(2011年5月17日記述)



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