TOP更新情報カテゴリ路線別列車別鉄道サウンド切符リンク集岩手県の魅力当サイトについて撮影機材

アビエス・リサーチ制作雑記

中部山岳地帯(注1)までの旅行

(2012年9月10日作成)

「アビエス・リサーチ制作雑記」へ戻る


索引図 マップル(4) 関東路地図 1997年5月発行(2版12刷) 昭文社

 作者は登山が好きで,現時点ではいわゆる冬山,岩壁の登攀はやりませんが,雪山歩きやテントを持参しての縦走等はやっています.

 作者は岩手県,新潟県に通算16年間住んでいたこともあり,東北や上越の山にはかなり行きましたが,やはり「日本の屋根」である中部山岳地帯(注1)には高い山々が多く,今までに何度も出かけてきました.

 新潟県でも村上市に在住していた当時は,東北(南東北)の山の方が近く,中部山岳まで300キロほど離れていたため,アプローチが大変でしたが,糸魚川在住時は飛騨山脈がすぐでしたので,同じ新潟県でもまるで環境の違う生活が出来ました(JR旅客会社も東日本と西日本という大きな違いがありました).

 2009年から暮らし始めた豊橋市は赤石山脈と木曽山脈がかなり近くなりました.特に関東(千葉県,茨城県)在住中には遠く感じた赤石山脈の西側と,木曽山脈南部へのアプローチが容易になったのは自分自身,斬新な感を持ちます.

 関東地方でも千葉,茨城は中部山岳までのアプローチが遠い場所です.理由の一つとして,東京を越えねばならないことがあります.車で中部山岳へ行く場合,千葉(船橋市)在住時には首都高都心環状線から中央自動車道へと入るルートがほとんどでした.これは茨城(つくば市)在住時も同じでした(現在は中央環状線ルートや,場合によっては北関東自動車道から上信越道経由で入ることも考えられます).

 千葉(作者の在住時期は1970年代〜1980年代初頭)から中央自動車道へ行く場合,京葉道路から首都高小松川線へ入り,両国,(箱崎,)江戸橋,竹橋といった「渋滞の名所」化している各JCTをクリア,千代田トンネルに入り,トンネル内で4号新宿線へと分岐する三宅坂JCTを過ぎ,赤坂トンネルをくぐりぬければ中央線緩行電車とも併走する外苑付近です.

 中部山岳へ出かける場合は,渋滞を極力避けるため,早朝4時頃には船橋市を発ちました.まだ眠い,というか,ほとんど睡眠状態のまま,父親の運転する車に乗って前述のルートで中央自動車道を目指すわけです.首都高はほとんどが橋梁部のため,継ぎ目部分で「タタンッタタンッ」という走行・振動音を上げながら走行します.この音が猛烈な眠気と,さらに夜明け前の徐々に明るくなる空の色と相俟って,「これから旅行に出かけるんだ」という気分を高めたものです.

 首都高はカーブばかりの線形,激しいアップダウン(勾配),いくつも通過する分岐や合流など,1日あたり数万台の自動車を捌き切るのにあまりにも無理のある構造物と言えるかと思います.前述しましたが,都心環状線内回りは,千代田トンネル内で4号新宿線に分岐します.この千代田トンネルは入口部分を含めて断面がほぼ四角形をしており,鋭角なイメージが強いばかりでなく,中の壁面は薄汚れたタイル張りになっていました.これが都心環状線建設時の,いわゆる高度経済成長期の象徴のような施設で,大都会から自然豊な山へ行くと言う猛烈なギャップを演出してくれました.

 茨城(つくば市,当時は桜村)へ引っ越した後も同様です.当初は首都高と常磐道は繋がっていなかったものの,1985年の「科学万博」直前に首都高6号三郷線と繋がり,両国JCTからは前述と同じ都心環状線ルートで中部山岳を目指すことになります.

 なお,「こち亀」で夜間戦闘機「月光」が千代田トンネルをくぐっていくシーンを描いた話がありました(注2).「月光」の全幅ではトンネルの入口ですでにつかえてしまうという実際問題はともかく,東京都心部で無茶苦茶な飛行をするというニュアンスを読者に伝える面から考えると,秀逸だったと作者は思います(ストーリー自体はつまらなかったが).(2012年9月10日記述)

注1) ここでいう中部山岳地帯とは,長野県のほぼ全域を含む飛騨,木曽,赤石山脈とその周辺部の山岳のことで,飛騨山脈の大部分を含む「中部山岳国立公園」のエリアのみを指しているわけではありません.

注2) 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治著)単行本(ジャンプコミック)87巻「月光刑事(デカ)はもう結構!?の巻」



 ページの先頭へ戻る
(c)Copyright Abies Research. 2012. All rights reserved.

アビエスリサーチ トップへ戻る

inserted by FC2 system