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アビエス・リサーチ制作雑記

登山道情報/北アルプス中崎尾根

(2013年1月12日作成)

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岐阜県新穂高温泉〜中崎山 2013年8月上旬

 2013年8月に単独で槍ヶ岳へ登ってきました.ルートは岐阜県新穂高温泉から中崎山(1,744.0m)へ上がり,中崎尾根〜奥丸山(2,439.5m)〜千丈沢乗越〜槍ヶ岳〜南岳〜南岳新道経由で新穂高へ下山しました(2泊3日).

 中崎尾根は主に冬季の登山ルートとして使われる尾根ですが,冬季のさまざまな記録を見ると,新穂高から右俣谷を詰め,槍平まで沢沿いに行ってから奥丸山北方へ取り付く記録がほとんどで,新穂高〜中崎山〜奥丸山間の記録がほとんど見つかりませんでした.

 夏季の記録もほとんどなく,手元にある昭文社「山と高原地図 37『槍ヶ岳・穂高岳』(2005年版)」では「中崎尾根の道は荒廃し登降困難」とあります.それでも藪漕ぎ覚悟で,とにかく行ってみることにしました.

 新穂高温泉から左俣谷の道に入り,途中,高いゲートで仕切られた右俣谷右岸沿いへ続く作業道(車道)へ入ると,やがて左手に「中崎山」と書かれた道標がありました.ここが中崎尾根の取り付き点です.ここから中崎山へは2万5千分の1地形図にも登山道が書かれ,つづら折りの登山道らしき「踏み跡」をとにかくひたすら登ります.あまり歩かれていないようで,ルートが判然としない箇所もありますが,要所に赤布(目印)などもあり(右写真),忠実に踏み跡を辿ります.

 木製のハシゴ状のものが設置された箇所もありますが,ほぼ腐朽していることからそれらにはあまり頼らず,確実に歩を進めると前述の昭文社の地図に「笠見平」と書かれた二重山稜っぽい地形の小ピークに出ます.小ピークからは尾根上の踏み跡ではなく,一旦二重山稜間の窪地へと降りるルートが正解です.中崎山山頂は尾根上のルートから右に20mほど分岐した箇所にあり,三角点もありました.

 この先も踏み跡はしっかり付いてはいますが,途中の1,816mピーク(現地には「大丸山」と書かれた標識があった)からの下降箇所など,小ピークから下り出す際に迷いやすく,地形図とコンパスによる読図,ルートファインディングは必須です.登りで迷いやすいことから,中崎尾根を下降(奥丸山から新穂高への下り)に使う場合は更にルートファインディングが難しくなることが予想されますので,GPSの併用も望ましいかと思います.

 標高2,100mを過ぎると左俣谷から奥丸山へ達するルートと合流します.このルートはメジャーなようで,当日はこの地点以北(奥丸山までの間)で数人の登山者と会っていますが,新穂高〜中崎山から2,100m地点付近までは誰にも会っていません.ここからは登山道の刈り払いもしっかりしており,2,355mピークを過ぎたヤセ尾根部も慎重に通過すれば何ら問題なく奥丸山の山頂に達します.

 以上のように,ルートの見極めが難しい箇所はあるものの,基本的に登山道状になっています.2013年現在,このルートで「藪漕ぎ」をしたとすると,それは明らかにルートを外していると考えるべきです.このルートは現在のところ藪が濃い箇所はありませんでした.(2013年8月20日記述)



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