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アビエス・リサーチ制作雑記

御嶽山噴煙の状況と王滝村

(2014年10月4日作成, 2014年10月4日最終更新)

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 2014年9月27日,長野・岐阜県境にある御嶽山(標高3,067m)の南面(主に地獄谷)で噴火があり,日本での戦後最大の火山災害となっている.噴火からちょうど一週間となる10月4日,噴煙を上げる御嶽山南面が極めて良く見える小秀山(標高1981.9m)へ登ってきた.

 小秀山は長野県王滝村と岐阜県中津川市の境にあり,御嶽山頂との距離は約12kmある.当日の天気予報も晴れとのことで,長野県王滝村側の白川林道登山口から登ってきた.

御嶽山南面(小秀山頂より) 2014年10月4日 Nikon Coolpix P7700

 御嶽山の最高点(剣ヶ峰)は地獄谷からの噴煙で隠れており,当日,作者が見た限りでは剣ヶ峰全体が姿を現すことはなく,風向き等により剣ヶ峰の山頂と分かる部分が噴煙越しにほんの数秒見えることがごく稀にある状況であった.

 また,もっとも登山者への被害が集中したと言われる八丁ダルミ(写真の噴煙右のピラミダルなピーク(王滝頂上))から剣ヶ峰にかけての稜線もほぼ噴煙に覆われたままで,この稜線はまったく見えなかった.

 この写真でもっとも高く見えている部分は通称お鉢回りで巡る外輪山の一部で,剣ヶ峰西側の岐阜と長野県境に当る(御嶽山は地獄谷全域を含め,王滝頂上から八丁ダルミ,剣ヶ峰まですべて長野県に含まれる).

 その外輪山の一部の左下(南西方向)に細長く白く見えているものも噴煙で,地獄谷流域とは明らかに異なる山腹斜面から噴き出しているようで,少なくとも2か所の噴出孔があるように見えた.

 また,火山灰なのだろうか,噴煙から右手(東方向)の上空に,ほぼ水平に灰色の霞のようなものが写っている.

 この日は天候も良かったため,自衛隊や警察,消防により捜索が行われ,ヘリ(もちろん報道も含む)が山頂周辺を多数飛んでいた.この日の午前7:52頃に撮影した動画を別途YouTubeにアップした(COOLPIXの動画機能を使い,手持ちで撮影したので写りはぞんざいです).

長野県道20号・開田三岳福島線入口付近 2014年10月4日 Nikon Coolpix P7700

 上の写真は木曽谷を貫く国道19号線木曽福島付近から王滝村・開田高原・御岳高原方面へ入る県道20号線入口付近です.道路情報掲示板には写真の「御岳山噴火/通行注意」と,「御岳山周辺/通行規制あり」が交互に点灯していました.

 県道20号線では頻繁に自衛隊の車両や県外ナンバー(作者は山梨や東京都(品川・足立)のナンバー)の消防車,救急車ともすれ違い,御嶽山そのものを見ずとも,噴火があったことがまざまざと感じられました.

長野県道486号・王滝加子母付知線入口付近 2014年10月4日 Nikon Coolpix P7700

 上の写真は王滝村役場付近で分岐し,王滝川沿いに付けられた県道486号線の入口付近です.王滝川は噴煙を上げる地獄谷の下流域にあり,噴火によって堆積した火山灰が大量に流下する恐れもあることから,大雨注意報の発令によって全面通行止になることが掲示されていた.大雨「警報」ではなく,「注意報」でも全面通行止ということで,火山灰による土石流に対して非常に警戒していた.

 写真ではちょうど「災害派遣」の表示を掲げた自衛隊のトラックが通過中.「12後支」とあるので,新町駐屯地(群馬県高崎市)所属の車両らしい.

濁川(王滝川合流点付近) 2014年10月4日 Nikon Coolpix P7700

 地獄谷はやがて濁川という川になって御嶽山南面をほぼ真南に流れ下り,王滝川に合流しますが,写真はその濁川のほぼ末端付近の様子です.火山灰が流れてきて中州などに堆積し,水も火山灰をかなり含んでいるようでした.(2014年10月4日記述)



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