国土地理院発行の1:25,000地形図「和井内」を見ると,岩泉線岩手和井内駅の西約6kmほどの山中に,「安庭鉱泉」(あていこうせん)とあり,温泉・鉱泉のマーク(当時)と数軒の建物が道路のどん詰まりに描かれている.
地図を購入した時からこの鉱泉の存在は気になっていたが,鉱泉までバスが出ているわけでもなく,駅から徒歩となるとかなり遠く,車がないことには非常に不便な場所にあることから,なかなか行けないでいた.しかし,ついに友人の車に便乗して訪問した時の写真がこれである.清冽な沢(湯ノ沢)のすぐ脇に手積みの石垣があり,その上に木造の入浴施設と,水温が低いためか,それを暖めるためと思われる薪がどっさりと積んである建物が見えた.看板には「金鶏山鉱泉」とあった.値段は覚えていないが,入浴は500円前後だったと思う.客は我々のみで,透明なお湯につかって山間の雰囲気を堪能してきた.
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