1962年,福井県の敦賀〜南今庄間に延長13,870mの北陸トンネルが開通した.これにより,敦賀から連続25‰の連続勾配を擁する今庄駅までのいわゆる「山中峠越え」区間は廃止されたが,自動車道路へと用途換えされ現在に至っている.
現在,北陸本線の下り列車は敦賀駅を出発するとすぐに直流から交流へのデッドセクションを通過し,北陸トンネルへと入るが,その手前側にかつては深山(みやま)信号場がり,そこから旧線跡は続くが,かつての線路敷の大部分は現在の国道476号線になっている.国道476号は木ノ芽川に沿って標高を上げていくと,やがてスイッチバック構造だった新保駅跡に辿り着く.
写真はその新保駅跡.右の白い車庫の部分にホームがあったらしい.そして,その左の墓地になっている盛土部分がスイッチバックの敦賀方引き上げ線跡だったようである.なお,新保駅があった集落名は「獺河内(うそごうち)」という.「獺」という漢字はカワウソのことらしい.(2010年4月27日記述)
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