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熱塩 日中線

(2008年11月28日作成,2008年11月28日最終更新)

JR線 廃止路線・経営転換路線 日中線へ戻る


日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 磐越西線喜多方と熱塩を結んでいた国鉄日中線は,1984年に廃止となった.終点の熱塩には欧風建築の木造駅舎が建っており,廃止間際には駅舎がすさまじく荒廃していたというが,廃止後の1987年に大幅な整備を受け,2008年現在も駅舎は保存されている.屋根の断面がホーム側へ行くにしたがってなだらかな弧を描いており,ヨーロッパの古城のようである.

 写真は旧線路敷から日中線の終点方向を見たところ.ホームは1面で,日中線の定期列車は廃止時まですべて客車列車で運転されていたため,この駅に到着した列車は機関車を切り離し,写真奥にあった突っ込み線へ入って,写真左側に敷設されていた転線用の機回し線を通って手前側まで来て,再び客車と連結をする,いわゆる釜回しが行われていた.レールこそなくなったが,現在もこの広い構内を見ると,日中線現役当時の情景を想像することができる.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 駅前側(ホームと反対側)から見た駅舎.喜多方寄りの事務室側を撮った構図である.2階?部分の窓は埋められていた.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 線路敷側から見たホームと駅舎.事務室の上部に煙突の基礎部がある.とにかく駅舎は荒廃しきっていたということなので,どこまでがオリジナルなのかは不明.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 屋根の庇を支える木柱も弧を描いており,凝ったデザインと手の込んだ建築である.窓ガラスは待合室部分のものだが,廃止間際の頃は,「駅舎は荒れ放題で,待合室は窓ガラスもなく,いまではその役目を果たしていない(出典:宮脇俊三・原田勝正編「国鉄全線各駅停車(2)東北530駅」,小学館,1983.)」とのことで,駅舎保存に当たって相当に手直しが加えられたらしい.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 改札口.晩年は完全無人駅だったようである.木造のラッチがあるのだが,オリジナルのものかどうかは疑わしい.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 出札窓口.木造で波ガラスを多用したものが2箇所あるのだが,前述のように晩年の待合室は窓ガラスも割られて荒廃し放題だったことを考えると,これもオリジナル部品は少ないのかもしれない.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 現在の駅舎は「日中線記念館」となっており,日中線運行時に使っていた磐越西線,日中線の鉄道グッズが展示してある.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 このページの一番上の写真の左奥に写っているのだが,熱塩駅には除雪列車(除雪貨車)のキ100形(キ287)とオハフ61-2752客車が保存されている.

 この写真はオハフ61-2752車内.オリジナルのニス塗り木製背もたれと,シートピッチの異様に狭い原形座席などを見ることができる.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 洗面所もほぼそのまま.現在,特急型車両などの優等列車にも単独の洗面所が設置されている車両は皆無に等しいことを考えると,当時は普通列車用の客車にも1両1両に洗面所が付いていたのは意外な感があるが,それだけ蒸気機関車の煤煙がひどかったのだろう.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 陶器製のトイレ.タイル張りは模様の異なる部位もあり,どこまでがオリジナルなのかは不明.



日中線 熱塩 2006年10月29日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D

 トイレ内にも洗面台が設置されている.



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