リニア新幹線は山梨県と長野県の間で静岡県を横断するが,静岡県内についてはすべてトンネル(南アルプストンネル・全長約25km)で貫通させる計画になっており,駅はおろかいわゆる「あかり区間」も設けられない計画である.この地図は静岡県内の計画線形の一部で,赤い破線がリニア新幹線のおおよその計画線形である.静岡県内は南アルプス国立公園を含む南アルプス(赤石山脈)内の東西に横断し,標高の高い部分は3,000m近い稜線の真下を貫通するが,もっとも低い部分は大井川本流が「東俣」と「西俣」に分かれる標高1,450m程度の地下を通ることになる.リニア新幹線が計画されている付近には,中部電力の水力発電関連施設(集水,導水施設,発電施設)や東京電力の田代ダム,特種東海フォレストが経営する二軒小屋などの建物などが建っているが,地形図の等高線を見て分かるように,谷底から稜線部まで標高差1,500m程度ある極めて急峻な山岳地帯である.(2016年11月14日記述)
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