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東塩尻信号場 中央本線(高尾〜塩尻)

(2010年3月16日作成,2010年3月16日最終更新)

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中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 中央本線の小野〜塩尻間は営業キロで9.9キロ(1982年以降,同年5月に塩尻駅の位置が変わったため,それまでは9.4キロ)も離れており,しかも単線だったことから行違いの設備の必要があったらしい.そのため,両駅の中間に信号場が設けられたが,勾配の多い周辺地形や石灰石採掘の積み出しの関係からスイッチバック構造とされた.

 東塩尻信号場には簡素で短い旅客ホームも設置され,一部の普通列車は客扱いも行うようになり,時刻表には「(臨)東塩尻」として発車時刻も記載されていましたが,1983年7月に岡谷〜塩尻間を短絡する塩嶺トンネルが開通したことにより,いわゆる「辰野線」を通る列車が大幅に減少したことから信号場としての機能も含め,駅としても廃止されました.但し,当信号場から徒歩10分程度の距離の新線(塩嶺トンネルの塩尻方出口付近)に「みどり湖」駅が開業し,当信号場の代替駅とされ,今日に至っています.

 作者は「東塩尻信号場跡には旧ホームや駅名標の枠が残っている」「夏は猛烈な藪だから,冬季に訪れたほうがいい」といった情報を元に,2008年3月に探索を行ったので,その時の写真をご紹介します.

 上の写真はスイッチバック時代の分岐線が分かれていた辺り.写真奥が塩尻方になります.左手前に続く線路は恐らくスイッチバック廃止後に敷設されたものと思われますが,このレールの先(写真の撮影位置から見ると左手前側)に旧旅客ホームがあり,旅客ホームのない突っ込み線(上り列車の助走線)は写真右奥の方向になります.写真中央から右側にかけての手すりのある土留めの上部にもかつては突っ込み線がありましたが,これは石灰石運搬の貨物扱いをしていた際に使われていた突っ込み線のようです.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 旧東塩尻駅構内を走行するクモハ123形普通列車.写真奥が塩尻方面になる.スイッチバック時代の旅客ホームは写真左側にあった.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 写真手前に草に覆われたレールが見えるが,これは上り列車が本線から最初に突っ込んでくる「突っ込み線」のレール.旅客ホームはこのレールの手前側にあった.写真左奥が塩尻,右手前側が小野方面になる.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 前述の「上り列車の突っ込み線」レール跡をたどると旅客ホーム跡が見えてきた.ホームは左側(東)にあり,長さは1両分程度しかないものと思われる.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 旅客ホーム跡.立木がすっかり大きくなっている.倒木も「いい感じ」で廃墟感を演出していた.

 このホームで客扱いする列車はすべてのドアを開閉していたらしい.ホームにかからない位置のドアから下車する場合にはかなりの段差を降りなければならなかったらしい.この駅に停まる普通列車のドア扱いを見てみたかったものである.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 ホーム上に残る駅名標の外枠.廃線跡探訪の気分が高まる.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 突っ込み線はホームからさらに奥へ奥へと続いていた.終端部付近は水が流れており,「35」と書かれた速度制限(本線側へバックする際の制限と思われる)標が残っていた.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 本線側へ戻り,このページの最初の項でご紹介した貨物用と思われる入れ替え用突っ込み線の跡.このレールはすぐに行き止まりになっている.下り列車用の突っ込み線はこの写真の右手側の土手状になっている部分に線路が敷設されていた.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 下り列車用の突っ込み線.写真奥が塩尻方になる.なお,信号場は廃止されたが,構内には閉塞信号機が設置されており,閉塞区間の境界になっている.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 下り列車用の突っ込み線.終端部付近は若干山を削って敷設されていた.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 下り列車用突っ込み線の途中には歩道が横切るのだが,この部分は盛土区間のため,歩道はトンネル構造になっている.トンネル奥に現在も使用している本線が見えている.(2010年3月16日記述)



中央本線 東塩尻 2008年3月29日 NikonD70 AiAF Nikkor28mm F2.8D

 前掲写真のトンネル上部から見た本線.寺山踏切という踏切として現在も使われている.歩道の先には民家はないようだが,墓地があった.(2010年3月16日記述)



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