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千国駅 大糸線

(2008年2月9日作成,2011年1月9日最終更新)

JR線 大糸線(松本〜南小谷)へ戻る


大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFMicroNikkor105mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 千国(ちくに)は大糸線の電化区間最後の「途中駅」である.元々は列車交換設備のない,いわゆる「棒線駅」だったが,スキー列車「シュプール号」等の増発に伴い,JR化後の1990年前後に列車交換可能な相対式ホームを備える駅となった.2008年現在の大糸線白馬以北のスカスカなダイヤからは考えられないことだが,シュプール号華やかし頃の白馬〜南小谷間はJR東日本,JR西日本,さらにJR東海と3社の「シュプール号」が乗り入れる日本一の「シュプール過密区間」だったのである.
 交換施設を設置した後の千国駅では下り列車は駅前と直結した1番線から出るものの,上り列車については地下道を通って2番線まで渡らねばならなかった.しかしその後のシュプール号全廃等から交換設備が過剰施設となったためか,再び棒線駅に戻された(棒線駅化は2005年のようである).
 写真は南小谷方から見た千国駅.かつて使われていた旧上りホーム上と上り線には雪が厚く積もり,ホーム上の待合室も撤去された.以下,このページ内では2000年12月に訪問した際の駅の様子と,2008年2月にほぼ同アングルから撮影した比較写真を掲載した.



大糸線 千国駅 2000年12月31日 回9109D NikonFM10 AiNikkor50mmF1.4S RA・フジクロームSensia100

 シュプール白馬・栂池のキハ181系6連.この「回9109D」は白馬から一旦駐泊地の糸魚川まで回送する列車だが,千国駅では9:16から9:44まで28分間も停車した.その間に普通列車338M(千国9:38発)と交換するダイヤが組まれていた.
 写真はその後に廃止された上りホームからキハ181の入線シーンを撮ったものだが,6両全編成が入りきっていない.当日の編成は,大糸線基準で糸魚川方より(=写真手前から),キハ181-27・キハ181-78・キハ180-77・キロ180-4・キハ180-30・キハ181-48で,編成中にグリーン車も連結されていた.



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFMicroNikkor28mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 前述の200年の写真とほぼ同アングルの1枚.上り線側の架線もすっかり取り払われている.



大糸線 千国駅 2000年12月31日 回9109D(左)・338M(右) NikonFM10 AiNikkor85mmF2S RA・フジクロームSensia100

 2000年12月の列車交換シーン.左のキハ181だが,この形式は国鉄民営化の際にJR東日本には継承されなかった.一方,右のE127系はJR東日本がワンマン化,短編成化を狙って新造した直流電車で,JR西日本にはない形式である.「シュプール号」が全廃となった今,この組合せでの列車交換シーンはもう再現しないだろう.



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFMicroNikkor105mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 前述の写真とほぼ同アングルから撮った1枚.待合室も完全に撤去された.



大糸線 千国駅 2008年2月9日 回9109D NikonD70 AiAFMicroNikkor105mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 「シュプール号」は種別としては急行または特急列車だったが,きっぷは乗車券+急行(特急)券の組合せではなく,シュプール専用のきっぷが都市圏の出発地から目的地まで発売され,週末等とそれ以外の運転日で料金差を設けるなど,独特の発売形態を採っていた.写真の「シュプール 白馬・栂池」に使用していた車両は定期の特急「はまかぜ」も受け持つ京キトのキハ181で,写真右の3号車はキロ180-4である.



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 千国駅待合室内に掲示されていた広告であるが,白馬から東京まで松本経由で行く,というのはもはや昔の話らしい.それにしても,新幹線にも乗れて東京まで大人片道7,500円とは格安である.
 大糸線沿線は1998年の長野五輪を契機として,周辺道路が整備されたことと,何よりも長野新幹線の開業により,それまで中央線〜大糸線で白馬周辺に来ていた客が,長野新幹線経由にシフトするという大きな変革を遂げたわけである.



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 駅舎の外にあったポストと看板.看板には「確かめよう 前後の熊と 左右の車」という標語が書いてあるが,駅周辺は熊の多いところらしい.(2009年6月27日記述)



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 かつての出札窓口はがっちりと板で塞がれて駅時刻表や運賃標が掲示されていた.運賃表だが,南小谷以遠のJR西日本区間についてはまったく表示がされていない.(2009年6月27日記述)



大糸線 千国駅 2008年2月9日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D プログラムオート(+2/3補正) ISO200設定

 ホーム側からは旧出札窓口内がガラス越しに見えた.窓口のガラスが割られたらしく,ガムテープが貼られている.(2009年6月27日記述)



大糸線 千国駅 325M 2008年9月20日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D マニュアル 1/500s F8 ISO200設定

 2008年9月20〜21日の土日に運転された「国鉄色大糸リレーの旅」.普通定期列車と同じスジで運転されたが,通常E127系の2連で運転される325M〜328Mを,豊田所から借りた115系スカ色3連に振り替えて「国鉄色の旅」を演出.
 写真は千国駅ホームに入る下り列車.左のバラスト敷きは交換設備があった時の旧上り線で,すでにクズ(マメ科)に覆われ始めていた.115系はヘッドマークも付けてだいぶ華やかな列車に仕立て上げられてしまっていた.普通列車だが,種別幕はなぜか「快速」を表記.



大糸線 千国駅 325M 2008年9月20日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D マニュアル 1/500s F8 ISO200設定

 千国駅ホームに到着.こちら(松本方)の種別幕は「普通」になっている.右に見えるホームが旧上り線ホームだが,すでに白線は剥れて粉々になっていた.



大糸線 千国駅 325M 2008年9月20日 NikonD70 AiAFNikkor28mmF2.8D マニュアル 1/500s F8 ISO200設定

 ヘッドマークの華やかさとは対照的に,冷静沈着に「南小谷 FOR MINAMIOTARI」を表示していた側幕.豊田車両センターを表す「八トタ」の標記が確かに見える.



大糸線 千国駅 2010年7月29日 Nikon Coolpix S600

 かつて駅舎にはトイレが併設されていたのだが,2010年の訪問時には倉庫に変わってしまい,トイレ非設置駅化してしまった.(2011年1月9日記述)



大糸線 千国駅 2010年7月29日 Nikon Coolpix S600

 月日とともに朽ちてゆく旧上りホーム.(2011年1月9日記述)



大糸線 千国駅 2010年7月29日 Nikon Coolpix S600

 2010年3月改正で信濃大町〜南小谷間の115系定期列車が消滅し,すべてE127系化した上,全列車がワンマン化された.(2011年1月9日記述)



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