岩泉線最初の駅である岩手刈屋は起点の茂市から4.3km離れている.岩泉線は茂市で山田線と分岐するが,流域としても分かれており,閉伊川からその支流である刈屋川に沿って進むことになる.岩泉線に乗車すると,その運転本数からは想像できないような立派な駅舎が出現してまず驚く.現在では完全な無人駅となっているが,貨物扱いをしていたころの活気は相当のものだったのだろうとあれこれ考え込んでしまう.
岩手刈屋は岩泉線屈指の花壇がきれいな駅で,これは山田線の箱石にも似ている.地元の方の駅に対する思いやりが伝わってくる.写真はすでに10年以上前のものだが,2007年現在も駅舎も花壇の美しさも特に何の変化がないのは嬉しい限りだ.岩泉線にはこの岩手刈屋の他に岩手和井内,浅内が立派な木造駅舎を有していたが,岩手和井内については2004年に取り壊されてしまった.
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