盛岡市街在住者にとっての「山田線」は,線路までゴチャゴチャと民家やアパートの建った中を,ごくたまに1,2両の列車が走っている鉄道,というイメージだと思う.
極端に運転本数が少ないことから,学校やバイト先までの道中で山田線踏切の遮断機が降りることは,東京で雪が降るくらい珍しいことで,「今日,ココ来る時,山田線の踏切で引っかかったよ」などという会話が年に2回くらいのレアさで聞かれる.
一方,鉄道マニアにとっての山田線(盛岡〜宮古間)のイメージは,橋ありトンネルあり,閉伊川を横目に新緑や紅葉など四季折々美しい風景の中を気動車がエンジンを唸らせて走る,というものではないだろうか.その「ギャップ」が山田線の魅力の一端だと思うが,撮影目的のマニアが盛岡市街地で山田線を撮るという話はほとんど聞かない.
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