北陸本線新疋田駅は滋賀県の近江塩津駅から深坂トンネル(5173m)で野坂山地を越えたところにあり,標高は約90m(地形図の等高線より)ある.敦賀駅はさらに下り,標高は約6m(地形図の最寄標高記入点より)で比高約84mある.北陸本線の上り線(敦賀から新疋田へ向かう方向)は急勾配の設計とせず,連続10‰程度の緩勾配で建設された.そのため,上り線のみ,両駅間を直線状に結ばず,ループ構造(ループ部の一部の地名を採って,鳩原(はつはら)ループと呼ばれる)として標高を稼ぐ方法が採られた.
写真は上り線の勾配を登る特急「しらさぎ2号」.左が敦賀方(上り線)になる.下り線は写真を縦に貫く線路で,手前側が敦賀方になる.このように,当該区間は一部を除いて上下線の構造が大きく違うため,まるで別路線のような入り組んだ配置となっている.なお,写真は下り線路敷に侵入して撮影したようにも見えるが,鳩原踏切(これも「はつはら」と読むものと思われる)上から撮影したものである.(2010年4月27日記述).
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