北小谷はもともと列車交換設備のない棒線駅だったが,JR化後に列車交換設備が完成した.配線は並列に2線を敷設し,どちらの線も双方向からの入場,出場ができる構造だったが,旅客用プラットホームは棒線駅時代からの東側のみだったため,客扱いの列車は必然的に東側の線に入っていた.これでも交換設備が機能していたのは,主に冬季の「シュプール号」運転時に列車の行き違い等をするために設置されたからで,駅に設置はしたものの信号場的な意味合いが強かった.
1995年7月の姫川大水害の際,西側,つまり姫川寄りの路床がほぼ流失してしまった.1997年11月にやっと大糸線全線が復旧して開通し,北小谷の交換設備は撤去されることなく無事復活したが,2001-2002年シーズンを最後に「シュプール号」の大糸線直通運転がなくなり,交換設備はまったく使われなくなって夏は草が濛々に生い茂っていたが,2006年頃にレールも撤去されてしまった.
この写真の撮影位置は現在の国道148号線の橋梁部分で,現在ではこのアングルから撮ることはできなくなってしまった.左のコンクリートの土台に現在の148号の橋梁が載っている.写真の車両はキハ52-156.
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