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出札補充券(出補)・改札補充券(改補)

(2009年1月30日作成,20142年8月1日最終更新)

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山陰本線 温泉津駅発行 2000年4月

出補による片道乗車券 

 山陰本線温泉津駅は,この乗車券を購入した2000年当時,業務委託駅となっており,出札,集改札業務が行われていたが,2004年7月から簡易委託駅になったらしい.2000年当時,確かPOS端末が導入されていたはずだが,JR東海管内で完結する豊橋から温泉津ゆき(飯田線経由)の片道乗車券の発券をお願いしたところ,出補による対応となった.

 このような片道乗車券であれば補片による発券が可能であり,その方が書き込む欄も少なくて簡便なはずだが,恐らく(当時の)温泉津に「発駅補充」タイプの補片の設備がなかったのだろう.

 こまごまと券面を見ていくと,経由の「飯田」は「飯田線」とすべきだろう.ちょっとこじつけっぽいが,「飯田」では飯田「駅」を経由することも考えられるため,豊橋から温田まで,例えば豊橋-東海道-身延線-中央東-岡谷-飯田線,というような経路も考えられるからである.このような「こじつけ」というか解釈が成り立たないよう,マルス券やPOS券では駅名と線名に同一の名称がある場合,線名には必ず「〜線」(例えば「北上線」や「高山線」など)と表記している.

 「人員」欄の大人1人と書かれている部分の「十の位」欄には横棒(または0)を入れるべきだろう.また,温泉津が業務委託駅で恐らく発券できる乗車券類に制限があったものと思われることから,「○ム」の表記を発行欄の部分に入れておくべきと思われるが,この扱いについては作者は分かりかねる.(2009年1月30日記述)




北陸本線 筒石駅発行 2007年6月

出補による往復乗車券 

 出補の「事由」欄には「1 片道」「2 往復」「3 新在往」「4 新在復」の選択欄がある(かつては事由欄は空白欄だったようである).往復乗車券の場合は「2」の往復に○をして,空白欄に「券」を記入することにより,「往復乗車券」としての効力が与えられる仕組みになっている.

 ところで,稚内や三厩,男鹿,奥多摩,長崎,枕崎,etc.・・・といったいわゆる「終端駅」にも「下車印」は常備されているらしい.終端の駅だから,片道乗車券であれば回収し,往復乗車券も「ゆき」「かえり」の2葉になっていれば,「ゆき」券は回収して下車印の出番はないはずである.では,終端駅の下車印は「青春18きっぷ」等に記念に押してもらうために設備されているのかというとそうではなく,この画像のような1葉の往復乗車券に対して,「この往復乗車券は『ゆき』券の目的地までは使用済です」という表示のために用意されているらしい.作者はやったことがないのだが,出補の往復乗車券を使って終端駅で「下車印」が押される場合,最下部の「(入鋏・途中下車印)」欄の左側「○往」の欄に押印されるものと思われる.そして,その終端駅で「かえり」券として使われる際には,最下部右側の「○復」欄に入鋏されることになるのだろう.

 しかし,このような終端駅での「下車印」と「入鋏」を得るには,その終端駅が有人駅(岩泉駅等の簡易委託等では不可能かもしれない)である必要がありそうだ.長門本山のような完全無人駅では不可能だろう.ちなみに,この往復乗車券の折り返し駅である「備後落合」は芸備線と木次線が交わる交通の要衝ではあるが完全無人駅であり,「下車印」も「入鋏」も不可能である.(2009年1月30日記述)




東北本線 一ノ関駅発行 1995年11月

改補による区間変更券 

 盛岡から釜石ゆきの片道乗車券を,その区間からはみ出した一ノ関駅において,盛岡から野沢までの片道乗車券に区間変更した出札補充券です.この場合は花巻〜釜石(地方交通線営業距離90.2km・1,590円)と,花巻〜野沢(幹線営業距離380.2km・6,180円)の普通運賃差額の4,590円を収受しています.

 有効期間ですが,盛岡から野沢まで通しで購入していれば,営業距離が401キロを超えるので「4日間有効」でしたが,区変により,花巻から野沢までの営業キロから算出することになりますので,3日間有効になるようです.

 一ノ関駅には1995年当時からマルス端末がありましたが,なぜか対応は補充券でした.当時のマルスが「区間変更」に対応していなかったのかどうか,詳細は不明です.区変の対応については出札窓口(=「みどりの窓口」)ではなく,改札口脇の精算窓口で行われ,いわゆる「ラッチ内」での発券となりましたので,「改札補充券」らしい対応がなされました.

 この改補の「原券」欄の「種別」にある「__号」欄に手書きで「当4122号」とあるのは,原券が「当日限り有効」で券番「4122」の意と思われます.経由の「白石」は唐突な感じがします.「東北・磐越西」ではダメなのでしょうか.(2009年1月30日記述,2012年10月16日加筆修正)




奥羽本線 横堀駅発行 2008年9月
東北本線 厨川駅発行 1992年8月(左)・
奥羽本線 横堀駅発行 2008年9月(右)

出補による普通手回り品きっぷ 

 2009年1月現在でもマルス端末では「普通手回り品きっぷ」は発券できないらしい.

 画像右のレシートのような紙がPOS端末で発券してもらった「普通手回り品切符」で,奥羽本線横堀駅に行った際に趣味発券してもらったもの.脇に出補を等倍で並べて大きさの比較ができるように掲載してみた.

 POS券は薄っぺらな頼りない強度の感熱紙と思われる白い紙であった.右にPOS端末発行の「普通手回り品きっぷ」を拡大表示したが,持込区間(着駅)は手書き対応となっている.

 画像左側は1992年に東北本線厨川駅(現・IGRいわて銀河鉄道厨川駅)で発券された出補による「普通手回り品きっぷ」である.携行区間である「厨川」と「土浦」は記入されているが,経由は書かれていない.また,消費税3%時代の券のため,料金は260円であり,2008年発行のものに比べて10円安い.

 POS券の「ご案内」の「3」には,「この切符は,乗車船の際,係員に提示して入鋏を受けたうえ,手回り品の見やすい箇所にくくりつけてください.なお,くくりつけられない場合は携帯し,係員より請求があった場合は呈示してください.」とある.券の強度や形状からして,手回り品に「くくりつける」ことはほぼ不可能である.

 POS券で発行された「普通手回り品きっぷ」だが,持込区間の着駅が手書きとなっている.この券はJR東日本管内で発券されたものだが,横堀から持ち込んだ手回り品をJR北海道や西日本,東海管内まで持ち運んだ場合,会社間の精算は問題ないのだろうか.「ご案内」の「4」には,「この切符は,下車船された駅で係員にお渡しください」とあるが,JR東日本管内からJR西日本を経由してJR東海管内で下車した場合(例えば横堀から北陸線回りで名古屋まで行ったような場合),切符の回収はJR東海で行えたとしても,通過してきたJR西日本管内分については無視して精算されてしまう気もする.とは言え,普通手回り品きっぷは1枚270円という価格であり,それをわざわざ会社間で精算し合っていたのではまったくコストが合わないとも言えそうである.(2009年1月30日記述)




JR東日本管内駅発行 2009年1月

出補による料金券(新幹線特急券) 

 出補は料金券類の発行にも対応している.画像は東海道新幹線の豊橋から名古屋までの「幹○自特」であるが,正確にはこの区間の自由席用の特急券は「特定特急券」なので,事由欄には「幹○特特」と記入すべきなのだろうが,作者には詳細は分からない.

 JR東日本管内の某駅で発券されたものだが,その駅にはマルス端末やPOS端末はないものの,料補の設備もあるはずで,本来であればこのような料金券は料補で発券すべきであろう.料補を切らしているような場合の「代用」として,出補が出番となるはずのため,イレギュラーな発券と思われることから,いちおう発行駅名は伏せて掲載させていただいた.

 ちなみに,前述のような「料補を切らしている」ような場合,出補で指定席券の発券は可能なのだろうか.これも作者は詳細を知らないが,JRの出補で指定券として発券されたものがあれば一度見てみたい.(2009年1月30日記述)




JR東日本管内駅発行 2009年2月

出補による料金券(首都圏普通グリーン券その1) 

 出補は万能な補充券で,片道乗車券,往復乗車券の他に料金券や企画乗車券も発券が可能である.

 右の画像はいわゆる首都圏の普通グリーン運転区間のBグリーン券を出補で発券した例.この補充券の発行駅には前掲の新幹線自由席特急券同様,マルス端末もPOS端末もない駅で発行してもらったものだが,通常であればこれも料補で発行されるべき切符と思われ,出補による発券はイレギュラーと思われるので,発行駅名等は伏せて掲載させていただいた.

 首都圏のBグリーン券は2004年10月から実質値下げされ,特に「平日」と「ホリデー」(土日祝日及び年末年始)で料金を区分する等,少し複雑な料金体系となった.

 この補充券の「記事」欄に特記されているが,いわゆる「から有効」の日付(乗車日)は(2009年)3月7日で,当日は土曜日になるため,「ホリデー」の料金が適用される.グリーン乗車区間の成田〜東京は営業キロが50キロを超えるため,Bグリーン料金は750円となる.マルス券等では必ず「平日」や「ホリデー」の囲み文字が入る.この出補には「ホリデー」の表記はないものの,領収額は正しい.

 なお,実使用に際して,グリーンアテンダントがグリーン券のチェックに回って来た際にこの出補を提示したところ,これが「グリーン券」であることが分からなかったようで,この出補を手にしたまま,その場で30秒ほど固まってしまった.補充券の裏面等も見て,「これは・・・?」と言うので,「事前購入したグリーン券です.」と言ったところ,再度券面を確認した上で検札印が押印され,通常の事前購入グリーン券と同様の処理を行ってもらえた.(2009年4月20日記述,2010年5月14日加筆修正)




JR東日本管内駅発行 2009年3月

出補による料金券(首都圏普通グリーン券その2) 

 右の画像は2009年4月4日に乗車する旨を伝えて発券してもらった首都圏Bグリーン料金券.4月4日は土曜日のため,「ホリデー」の「事前料金」が適用されるため,上野〜佐貫(50キロ以下)は550円である.この出補では「記事」欄に乗車日の他に「ホリデー料金」「事前料金」の記載が見られる.

 実使用に際して,グリーンアテンダントによるグリーン券のチェックでこの出補を提示したところ,「佐貫まで,ですね.」と滞りなく返答され,前回の成田〜東京間の使用の時と違ってすばやい対応と思ったのだが,その場で手元のグリーン券発券端末を操作して上野〜佐貫の「事前料金グリーン券」を作成し,「550円になります」と言って,車内でもグリーン料金を収受されそうになった.

 どうやら,この切符を「事前に区間と乗車日を指定し,『車内料金』ではなく,『事前料金』で乗車できる『証明書』」として処理したらしい.果たしてそのような「証明書」のようなものがあるのかどうかは不明だが,このような理由で車内であるにもかかわらず,「事前料金」のBグリーン端末券を発券したのであろう.

 そこで,これは補充券によるグリーン券そのものであることを伝えたところ,しばらく固まっていたが,「分かりました.」と言ってそのまま返却された.検札印はこちらから押印をお願いしたたため,券面に残っている.

 恐らくだが,グリーンアテンダントの研修テキスト等には,手書きの「グリーン券」として料補(料金専用補充券)によるBグリーン券は登載されているようである.2008年から2009年にかけて,何度か料補によるBグリーン券で首都圏の普通列車グリーン車に乗車したが,検札は非常にスムーズだった.

 しかし,「出補によるBグリーン券」については研修テキスト等にはないようである.出補による「Bグリーン券」というのはJR東日本サイド(あるいはグリーンアテンダント業務を受託しているNREサイド)からすれば想定外の切符なのかもしれない.(2009年4月20日記述)




鹿児島本線 博多駅改札発行(上部上面)・
久大本線田主丸駅発行(上部下面及び下部) 2010年7月


博多〜小倉間の区間変更券

 山陽新幹線経由の博多〜小倉間と,在来線(鹿児島本線)経由の同区間は営業キロは同一ですが,JR西日本とJR九州のそれぞれの異なる運賃表が適用されるため,乗車券運賃は異なります.博多〜小倉間完結の片道乗車券の場合,山陽新幹線経由(JR西日本)は1110円,在来線(鹿児島本線)経由(JR九州)は1250円で,差額は140円です.

 右の画像上部の券ですが,田主丸から大阪市内ゆきの片道乗車券(経由:博多・新幹線)を博多駅改札で「博多から小倉までは在来線で行きます」と申告したところ,「区間変更券」140円が発行され,それを原券にホチキス留めして渡されたものです.画像下はホチキスを外した原券です.原券上部に2箇所・計4穴のホチキス穴が確認できるかと思います.

 本来であればこのような区間変更の場合,改札で「改札補充券」を切って発行するものと思われますが,JR九州ではこのような区間変更が多発することと,変更のたびに変更差額を計算することが極めて煩雑なためか,博多〜小倉間の新幹線経由を含むどのような(片道)乗車券であれ,前述の「差額140円」を収受する形で画像のような「区間変更券」を発行するようです.区間変更券は上り,下りどちらの方向にも対応できるよう,区間は両矢印になっており,有効期間は原券のそれに合わせるようです.券面に「甲」とあるように,甲乙は複写式になっており,乙片は駅側で保存していました.

 博多駅におけるこの券の発行箇所ですが,在来線「中央口」改札の精算所でした.この「精算」所ですが,博多駅の場合,なぜかラッチ外にあります

 このような区間変更券は博多〜小倉間の在来線(鹿児島本線)のいくつかの駅に常備されているようですが,web上の情報を渉猟すると,領収金額欄が補充式だったり,このような券ではなく,区間変更済みのスタンプを原券に押印するだけ,という駅もあります.

 ちなみに,小倉〜新下関間も新幹線経由(JR西日本)と在来線経由(JR九州)では運賃が異なります.両駅間の片道乗車券運賃は前者が320円,後者が360円です.この区間,あるいは博多〜新下関間におけるこのような「区間変更券」があってもいいように感じますが,少なくとも作者は未知です.とりあえず煩雑さを避けるため,博多〜小倉間に限って区間変更を行い,140円をJR九州が収受する,ということでJR西日本と折り合いがついているとも考えられます.

 作者には詳細は分かりませんが,この「区間変更券」は改札補充券(改補)の一種らしいため,このページに掲載をしました.(2010年8月5日記述,11月17日加筆修正)




JR東海管内発行(上部)・
東海道本線東京駅(JR東海出札)発行(下部) 2012年10月


周遊きっぷアプローチ券の区間変更券

 「周遊きっぷ」の変更は全券片未使用であれば,1回に限り「ほかの周遊ゾーンの周遊きっぷへの変更」,「各券片の使用開始日の変更」及び「ゆき券,かえり券の区間・経路の変更」が可能です.

 しかし,一部券片でも使用開始後は,「ゆき券」または「かえり券」の経路で東海道本線(在来線)と東海道新幹線との相互間で経路を変更する場合を除いて不可となっています.

 これは周遊きっぷのアプローチ券に関するルールに,「経路上に東海道新幹線の区間が含まれる場合は,その区間は東海道本線(在来線)にはご乗車になれません.同様に東海道本線(在来線)経由のもので東海道新幹線にはご乗車になれません」(「JTB時刻表」2012年7月号より引用)というものがあるための一種の「救済措置」と思われます.

 東海道新幹線を経由に含んだ周遊きっぷアプローチ券価格(割引率)のルールはややこしく,東海道新幹線を一部でも経由に含み,アプローチ券の営業キロが201キロから600キロまでの場合,割引額は5%(学割は20%)ですが,601キロ以上の場合は20%(学割は30%)です.201キロから600キロまでのアプローチ券では,このような変更により差額が発生します.在来線経由から東海道新幹線に変更して発生した不足額は収受されますが,逆に東海道新幹線経由から在来線経由に変更した際の過剰額は払い戻されません.

 また,601キロ以上の場合,経由を変更しても不足・過剰いずれの差額も発生しませんが,東海道新幹線とその在来線区間ではいわゆる「選択乗車」が認められていないため,券面と異なる経路(ここでいう「経路」は東海道新幹線または東海道本線(在来線))に乗車する場合は予め変更が必要です.

 右画像は在来線経由の原券(かえり券)を東京から静岡まで東海道新幹線経由に変更したものです.マルスに周遊きっぷアプローチ券のこのような変更に関するプログラムは収められていないためか,出札補充券を使って発券されます.

 東京都区内から金谷まで,営業キロは212.9キロ(201キロ以上600キロまで)ですから,原券の在来線経由では20%引きですが,東海道新幹線を(一部区間でも)経由に含める変更になるため,5%引きになり,不足額が発生することから540円が収受されました.原券はクレジットカードで支払っていますが,変更による差額分は現金での支払いのみと言われました.

 補充券の変更区間の「経由」欄ですが,新幹線に何駅から乗車するのか記入すべきと思われます.この時は出札で東京から静岡まで東海道新幹線に乗車する旨を伝え,同時に同区間の新幹線自由席特急券も購入したため,出札担当はあまり意識されなかったかもしれませんが,この補充券の発行記録のみを第3者が見返した場合に,東海道新幹線の正式な利用区間(乗車駅)が分からないものと思われます.もちろんですが,変更時に提示した原券(画像上部のマルス発券の「かえり」券)は東京駅出札で回収されています.

 なお,この「周遊きっぷ」一式(ゆき券,東京ゾーン券及びかえり券)の画像は当サイトの「周遊きっぷ」のページに別途掲載しました.(2012年10月16日記述)




伊勢鉄道鈴鹿駅発行 2014年5月

伊勢鉄道鈴鹿駅発行の出札補充券

 第3セクターの伊勢鉄道伊勢線鈴鹿駅はJR線から伊勢線を直通する特急「南紀」も全列車が停車する主要駅です.鈴鹿駅1階部分には伊勢鉄道の旅行センター(出札窓口)があり,特急以外にも快速「みえ」,更に普通列車もほとんどがJR東海の関西本線や紀勢本線(一部JR西日本)との直通運転を行っているため,連絡乗車券類も取り扱っています.

 右画像は鈴鹿駅旅行センター(出札)で購入した豊橋までの片道乗車券ですが,出札補充券で発券されました.連絡乗車券についても一部の口座(四日市ゆきや名古屋ゆき等)は硬券の常備券もありますが,豊橋ゆきはなかったため,出札補充券で発券されました.

 補充券の項目や記入欄の大きさなど,JRのものとほぼそっくりそのままのレイアウトになっています.異なるところを探すと,「再掲」欄の左側が「JR運賃」に,右側が「連社運賃」になっていることくらいです(JRの券はそれぞれ「連社1」と「連社2」).

 経由についてはJR東海線との接続駅である河原田と新幹線が一連になったゴム印が押されました.

 運賃2,160円の内訳は伊勢線220円(3.6キロ),JR線は関西本線44.1キロと東海道本線(新幹線)72.4キロで計116.5キロ(幹線)なので1,940円となり,合計2,160円(120.1キロ)です.

 もし全区間がJR線(東海会社線)の場合,営業キロ120.1キロを切り上げて121キロとなり,幹線運賃表から2,170円になるので,第3セクター線とJR線を跨って乗るにもかかわらず,この区間の場合は10円安くなるという現象が起きています.

 

伊勢鉄道鈴鹿駅発行 2014年5月

> 豊橋までの乗車券と同時に,出札では鈴鹿から名古屋までの乗継自由席特急券と名古屋から豊橋までの新幹線特定特急券も購入したいと申し出ました.

 鈴鹿から名古屋までの自由席用の特急券は硬券の常備券がありますが,「乗継自由席特急券」の口座はなく,この場合は自社線(伊勢鉄道線)とJR線に跨って有効な料金券を発行することになることから,伊勢鉄道の料金専用補充券(料補)で発行されるようで,それが欲しかったというのも理由の一つです.

 購入希望を伝えた時刻は15時05分ころだったのですが,出札の職員が「15:16発の快速「みえ(16号)」があるからそれに乗ったらいい,新幹線の券だけ出すから」とアドバイスを入れ,結局乗継自由席特急券は買わず(買えず)じまいとなりました.

 なお,名古屋ゆきの特急「南紀6号」は鈴鹿駅15:25発で,快速「みえ16号」を途中で追い抜くこともなく名古屋に到着するので,出札職員のアドバイス自体は非常に親切と言えます.

 右の画像は鈴鹿駅発行の名古屋から豊橋までの新幹線特定特急券です.事由欄ですが,「3」の「幹○特特」にマルがしてあるのが好印象です.

 有効期間は「1」日で,2014年4月1日から自由席特急券や特定特急券等が2日間有効から1日間有効になったためです.(2014年8月1日記述,8月14日加筆修正)




天竜浜名湖鉄道金指駅発行 2014年5月

天竜浜名湖鉄道金指駅発行の出札補充券

 金指駅は有人駅で,昼間時間帯はほぼ出札窓口が営業しています.自動券売機も設置されており,遠州鉄道連絡については券売機で購入可能ですが,JR連絡はすべて有人窓口(出札)での購入になります.

 右画像の乗車券はJR東海道本線清水までの連絡乗車券ですが,発駅は気賀(きが)です.気賀は金指より2.9キロ西側にある駅ですが,2009年11月に無人駅化されました.金指で他駅発となる乗車券が購入できるのか分かりませんでしたが,少なくとも当日は発売してもらえました.

 気賀から清水まで(掛川経由)の営業キロ数は,天竜浜名湖鉄道線内が44.8キロ,JR線が60.3キロで計105.1キロとなり,有効期間は2日間です.

 購入当初,出札では天竜浜名湖鉄道線とJR線を当日に別々に購入して欲しいと言われたのですが(これは他社でも連絡乗車券を購入する際に非常によく言われることです),途中下車をしたいこと等を伝え,連絡乗車券にすれば2日間有効となることから発券をお願いしてみました.

 補充券の券面は前掲の伊勢鉄道のものに比べるとかなりシンプルで,各記入欄が大きく,広くなっています.

 券面下部にあるとおり,島田駅での下車印が押されています.但し,島田で途中下車する際,改札で「この切符では途中下車できない」と言われました.連絡乗車券ではこれもよくある出来事です.101キロ以上あって問題ないはずですがと言ったところ,改札の職員は奥の執務室側へ入って行き,他の職員らと確認した結果,途中下車可能ということになったらしく,券面に下車印を押して戻してもらえました.

天竜浜名湖鉄道金指駅発行 2014年5月

 この乗車券は前売りで発売してもらっています.発売日は5月16日ですが,記事欄にあるとおり,有効開始日は5月17日です.

 但し,この補充券は前売りを考慮していないようで,券面の有効期間欄には「発売日共........日間有効」とあることから,これをそのまま読めばこの乗車券の場合,有効期間は5月17日で終わってしまいます.

 裏面には途中下車に関する記述があるのですが,よく分からない表現になっています.右画像がそれですが,「発売日共通用当日として発行した場合は途中下車前途無効です」とあります.

 「発売日共通用当日」の意味ですが,これを「発売日の共通用の当日」というように読んではダメで,「発売日共,通用当日」というように区切るようです.

 しかし,これでもやはり意味はよく分かりませんが,通用(有効)が当日(限り)として発行したものは途中下車前途無効,という意味のようです.

 いずれにしても,補充券の表面同様,裏面を見ても前売りを考慮したデザインとはなっていないことが分かります.(2014年8月14日記述)




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