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印影 (きっぷ関連のハンコ)

(2009年1月30日作成,2013年5月30日最終更新)

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北陸本線 青海駅発行 2007年12月

ヤナバスキー場前駅の駅名小印

 常備の特別企画乗車券とは関係のないネタではあるが,この「青春18きっぷ」の第4回(人)目使用欄には当日乗車した季節営業の臨時駅で,きっぷ類の販売がヤナバスキー場に委託されているヤナバスキー場前駅で日付印を押してもらった.

 ヤナバスキー場前駅には入鋏に使う「スタンパー」は設備されていなかったので,単独の日付印の他に,常備されていた駅名小印を押してもらった.その駅名小印だが,「簗場スキー場前」と,「ヤナバ」の部分が漢字で表記されていた(第4回(人)目の部分のみ拡大して画像下部に表示した).

 下車印で駅名の漢字が混み入っている等の理由で漢字表記(の一部)がカタカナで表記されている例(下スワ=下諏訪,等)はこれまでに何度か見ているが,カタカナ駅名(の一部)が漢字に直されているのはこの印以外,少なくとも作者は見たことがない.

 「ヤナバスキー場前」駅は駅名の文字数が8文字と比較的長いため,マルス券や車内補充券発券機による乗車券(類)では駅名を2行に分けて表示しており,また大糸線のE127系ワンマン列車内で発券される乗車整理券では「ヤナバスキー」と省略して表記されている.このように,駅名表記方法が多様で,趣味的な興味が尽きない駅となっている.(2009年1月6日記述)




北陸本線 糸魚川駅発行 2008年2月

名古屋駅在来線有人改札の特別下車印

 画像の切符は飯田線長山から篠ノ井線明科までの片道乗車券で,経由は豊橋から東海道新幹線で名古屋まで行き,中央西線,松本を通って明科まで,となっている.

 運賃計算は「長山-(飯田線)-豊橋-(東海道本線)-金山-(中央西線方面)」によるキロ数から計算を行い,金山〜名古屋は「分岐駅を通過する列車に乗車する場合の特例」により,この「折返し区間(=金山〜名古屋)」は運賃計算に含めないでキロ数を算出します.但し,折返し区間内での途中下車はできないことになっています.

 この乗車券の「経由」が,「経由:飯田線・豊橋・新幹線・名古屋・東海道・中央西・篠井線」となっていないのは,金山〜名古屋間は運賃に含んでいないためと言えます.少し乱暴な言い方をすれば,経由の「新幹線」を「東海道」に読み替えて,「飯田線・豊橋・東海道・中央西・篠井線」とすればこの乗車券の経由欄の意味が見えてきます.

 作者は名古屋駅の有人改札に設備されているという,金山〜名古屋間の復路専用乗車券を趣味購入したく,特に用もないのに名古屋駅のラッチ外に出ることにした.旅客営業取扱基準規程第151条(分岐駅通過列車に対する区間外乗車の取扱いの特例)では,復乗区間の途中下車は不可であり,下車する際には別途,運賃計算ルートからはみ出した区間の往復分を収受することになっているはずである.

 しかし,名古屋駅でこの乗車券を呈示して,「金山〜名古屋の復路専用乗車券を売ってください」と言ったところ,「今日中にまた名古屋から乗車するんですよね?であれば,この『特別下車印』で下車できますのでどうぞ」という回答を受け,乗車券右下に画像のような「特別下車印」(四角囲みの中に,縦書き漢字で「名古屋」と表示)を押されてラッチ外に追加運賃なしで出場する案内を受けてしまった.ラッチ内に入る場合も,有人改札でこの「特別下車印」が押印された乗車券を呈示すると,「どうぞ」と言われてそのまま入ることができた.

 この取扱いについては,名古屋駅独自の「ローカルルール」である可能性が高いと思う.有人改札口で職員が言っていた,「名古屋でラッチ外に出て,当日中であれば特別下車印の押印のみで,追加の往復運賃分は収受しない」というい意味を含めてこの乗車券を見ても,ラッチ外に出た「日付」自体は入っておらず(実際は左側にある新幹線名古屋駅自動改札を出た2月24日だが),券面の何を根拠に「当日の再乗車」なのか,「翌日以降の再乗車」なのかを判断しているのか不明である.

 ただ,ローカルルールが発生する理由としては,かつて東海道本線に「金山駅」はなく,名古屋の次駅(東京方)は熱田だった. そのため,金山駅に東海道本線も停車するようになった1989年7月までは,金山〜名古屋の区間外乗車の取扱い自体がなかったため,この画像のような乗車券を所持する旅客は,運賃計算こそ現在の金山〜名古屋往復分も計算に加算していたとは言え,名古屋駅で途中下車することには何ら問題はなかったため,従来,名古屋で途中下車していた旅客から金山〜名古屋往復運賃の320円を追加で収受されることによるトラブルもあったのかもしれない.このような経緯から,「特別下車印」によるラッチ外出場の扱いを認めているのかもしれない.

 なお,このような金山〜名古屋間の往復分を収受しない途中下車(ラッチ外への出場)の扱いが常に行われているものとも限らないことから,このサイトで見た,という理由等で名古屋駅において「旅客営業ルール上の往復分運賃の収受」等を受けても,作者は何ら補償,対応等いたしかねますのでご了承下さい.(2009年1月30日記述)




北陸本線 糸魚川駅発行 2007年11月

名古屋駅の「通常の」下車印

 画像の切符は越後線青山から飯田線豊川までの片道乗車券で,経由は青山から越後線で新潟を通り,信越・北陸を経て富山から高山本線を南下し,岐阜から東海道本線を東に進んで豊橋から飯田線に入る,というルートになる.

 途中,名古屋駅で「途中下車」したため,券面右下に「下車印」が押印されている.画像右下欄外はその印影の部分拡大画像.

 この乗車券による名古屋での途中下車は,前掲の「区間外乗車ルート内での下車」に相当しないため,四角形で囲まれた「特別下車印」ではなく,まんじゅう形の囲みが付いた横書きの下車印が押されている.このように,名古屋駅有人改札では,通常の途中下車印と,区間外乗車のラッチ外出場扱いをする際の特別下車印を分けて押印しているらしい.(2009年1月30日記述)




北陸本線 糸魚川駅発行 2007年6月(上)・11月(下)

糸魚川駅での上り急行「能登」号急行券への入鋏日付

 上野〜金沢まで上越・信越線経由(長岡回り)で結んでいた夜行の急行「能登」は,2010年3月13日のダイヤ改正で廃止となり,週末を中心にした臨時列車化されてしまいました.

 作者は2007年から2009年3月まで糸魚川市に住んでいたため,上京時には急行「能登」にもかなりお世話になりました.それだけに,2010年3月のダイヤ改正で「能登」及び「北陸」が廃止されたのは本当に残念でなりません.

 急行「能登」ですが,2010年3月のダイヤ改正まで,上り列車の糸魚川着時刻は24:00ちょうど,発車時刻は0:01でした.糸魚川駅では「能登」「北陸」をはじめ,「きたぐに」「日本海」といった夜行列車に対しても,出札窓口,改札ともに営業しており,駅員による集改札が実施されています.

 糸魚川駅では23:50過ぎに上り「能登」の改札を開始していました.厳密に言うと,「能登」が糸魚川駅を発車する「前日」に改札を開始していることになります.改札開始日と当該列車の発車日が異なるだけに,入鋏スタンプの日付がどうなっているのか気になるところです.

 右画像の上の券は2007年6月16日の0:01に発車する急行「能登」に乗車した際に購入,実使用した急行券です.有効開始日は糸魚川駅を実際に発車する「6月16日」としましたが,糸魚川駅の改札を通ったのは前日の「6月15日」の23:55頃のため,入鋏日付印は6月15日になっています.有効開始日より入鋏日付が前になるかなり珍しい例と思われます.なお,「能登」車内での車掌による検札印は0:00を過ぎた実際の日付である「6月16日」に回されていました.

 もう一例ご紹介します.下部の画像で,2007年11月16日0:01に糸魚川を発車する急行「能登」の急行券です.この時は24:00を回らなくとも,糸魚川駅では入鋏スタンプの日付をすでに翌日にずらし,発車時刻の日付である「11月16日」に設定されていました.このように,糸魚川駅における24:00直前の入鋏スタンプ日付印の設定は一定ではありませんでした.

 2010年3月ダイヤ改正で臨時列車化した急行「能登」ですが,糸魚川駅の発車時刻は0:13に変わりました.となると,改札開始時刻は0:00過ぎと思われます.恐らくですが,改札印は0:00以降の日付にセッティングした状態のもので入鋏することになるかと思います.(2010年3月17日記述)




鹿児島本線 博多駅発行 2010年10月

博多〜小倉間の区間変更印

 博多〜小倉間は,JR西日本の山陽新幹線とJR九州の鹿児島本線(在来線)では営業キロが異なり,経由によって運賃が異なる場合があります.

 当サイトの出札補充券・改札補充券のページに掲載した「博多〜小倉間の区間変更券」でも書きましたが,この山陽新幹線経由でこの区間を含む乗車券を在来線経由に区間変更する場合,改めて両経由による差額計算を行わず,便宜的に140円を収受することによって区間変更するルールが存在するようで,この区間では専用の「区間変更券」が常備されている駅があります.

 ところが,折尾駅改札でこのような区間変更を申し出た際には,区間変更(常備)券による処理ではなく,右の画像のように,普通乗車券面に専用の「区変」印を押し,収受額を手書きする処理で対応となりました.

 常備券より簡略な処理と言えそうですが,通し番号が入った常備券であれば,発行枚数によってJR西日本&九州間の乗車券収入の計算が簡単に行えそうですが,このような押印処理では処理記録が駅側にまったく残りません(私が見ていた限りでは,駅員が何かに記帳するとか,そういった作業は行っていないようでした).両社間の収受のやり取りまでは不明です.

 ところでこの乗車券ですが,福岡市交通局の地下鉄空港線を経由する通過連絡乗車券です.空港線の姪浜〜博多間は元々国鉄筑肥線の区間だったものを,1983年3月に同区間を廃止して開業した経緯があります.そのためか,この区間は一部JR駅との連絡運輸及び通過連絡運輸が残されています.通過連絡の場合,連絡範囲に本州の大都市駅(都区市内駅)を一部含む(東京都区内,名古屋市内,京都市内,大阪市内,神戸市内,岡山,広島市内,下関が該当するらしい)ようで,画像のような神戸市内着の乗車券が購入できました.購入した場所はJR九州博多駅みどりの窓口です.これが神戸市内だと,山陽本線神戸駅でしか地下鉄空港線経由の連絡乗車券は購入できないようです.なお,券面の経由欄ですが,空港線部分は「福岡市交通局」ではなく,正式事業名である「福岡市高速鉄」道と表記されていました.(2010年11月17日記述)




東海道本線 東京駅発行 2010年11月

首都圏普通グリーン券の「東京車掌区」検札印

 首都圏の普通列車に連結されているグリーン車には,グリーン券の検札・販売業務や飲食物等の車内販売を行う「グリーンアテンダント」が2004年から乗務開始しました.東海道本線でも2006年から乗務が開始され,従来JR東日本の車掌が行っていた検札業務もグリーンアテンダントに移管されました.

 しかし,東京駅7:24発の伊東行き普通列車(521M)は特急型の185系が運用に入っているためか,他の普通列車がグリーンアテンダント化された後も,引き続きJR東日本の車掌による乗務となっています.サロ185には各座席頭上にグリーン車Suicaシステムのリーダ・ライタがないため,Suica等IC乗車券のグリーン券情報の確認に専用の携帯端末を用いなければならないことなど,いくつかの理由がありそうですが,2010年11月現在では「湘南ライナー」等のホームライナー系列車を除いて唯一の普通列車グリーン車への車掌乗務が続いています.2010年12月ダイヤ改正で185系を使用した普通列車・521Mはなくなるという情報もありましたが,2011年2月現在,継続して185系間合い運用となっています.

 右の画像は521M(東京7:24発伊東行き普通列車)で使用した普通グリーン券です.グリーンアテンダントであれば「NRE○○」の検札印ですが,この券面には「東京車掌区」の検札印が入っています.(2010年11月17日記述,2011年3月4日加筆修正)




JR東日本管内発行 2011年2月

JR東日本POS端末発行の首都圏普通グリーン券「東京車掌区」検札印

 JR東日本及びJR四国管内の出札窓口に設置されているPOS端末では,2004年10月から改定された首都圏の普通グリーン料金に関するプログラムが未登載の状態です.

 これら2社のPOS端末では「平日」や「ホリデー(土休日)」の料金区分による発券に未対応で,旧来の「50キロまで750円」「100キロまで950円」「150キロまで1,620円」・・・という料金プログラムのまま発券されることを確認しています.このことについては当サイトの切符>「マルス券・POS券」ページの「JR東日本のPOS端末発券の(首都圏)普通列車用グリーン券」の項で詳しく記述しましたので,ご参照下さい.

 右の画像はJR東日本管内の某簡易委託駅で発券された東京〜熱海(営業キロ104.6キロ)の普通グリーン券です.有効開始日は平日でしたので,本来であれば950円(前掲画像参照)ですが,旧来料金の1,620円で発券されています.このページの前項ではマルス端末で発券された「正規料金」の東京〜熱海間の普通グリーン券への「東京車掌区」検札印をご紹介しましたが,本項はPOS端末券への「東京車掌区」検札印です.

 当日は東京駅から「湘南ライナー」(小田原ゆき)に乗車したのですが,新幹線からの乗り換え時間が6分間しかなく,東京駅でライナー券を買う時間の他,ライナー券そのものが売り切れていることも予想されたため,「あらかじめ駅の窓口で」普通グリーン券を購入しておきました.本来であれば950円の普通グリーン券になるものが,670円も高い1,620円のグリーン券が発券された訳です.

 「湘南ライナー」は東京駅,品川駅からは乗車できる号車扉数が制限されており,乗車扉のホーム上でライナー券等の検札を行っていました.この普通グリーン券はホーム上で検札印が押されました.当日,グリーン車内に何回か車掌が回ってきたものの,検札はありませんでした.(2010年11月17日記述,2011年3月2日加筆修正)




山陽本線 西明石駅発行 2011年9月

誤入鋏扱いと全払い

 2011年9月3日に台風14号が四国から瀬戸内海を通り,中国地方にも上陸し,鉄道各線で運休や大幅な遅延が発生しました.翌4日も浸水や土砂災害で運休等が相次ぎ,山陽本線加古川〜姫路間も運転を見合わせていました.

 作者は当日,青春18きっぷ使用で山陽本線を西進していましたが,前述の加古川以西で運転を見合わせていたため,西明石〜姫路間のみ山陽新幹線で「ワープ」することにし,西明石改札を出場して姫路までの乗車券をオレンジカード使用により券売機で購入し,新幹線特定特急券についてはクレジットカードにより「みどりの券売機」ことMV端末で購入し,これらの券を新幹線自動改札に通しました.

 改札を通ったまさにその直後,「山陽本線は姫路まで運転を再開しました.」という構内放送が入りました.在来線の発車案内板を見ると,普通列車網干ゆきが表示されました.だめモトで新幹線有人改札駅員に,「姫路まで在来線が運転再開されたというので,18きっぷで姫路まで向かいたいんですが,今,改札を通したこの切符を全額払戻ししてもらえませんか?」と尋ねたところ,その扱いをしてもらえました.

 オレンジカード購入した乗車券についてはそこで現金による払戻しを受けられましたが,クレジットカードで購入した特急券については新幹線改札では対応できない,ということで「誤入鋏 西明石」のゴム印を押し,赤ボールペンで「全払いお願いします」の書き込みをして戻されました.券面中央上部にある「西明石」の駅名小印(あるいは下車印?)が赤ボールペン記入の証明になっているのかもしれませんが,位置的にはかなり遠く,このゴム印についての意味合いは分かりかねます.この券の場合,赤ボールペンの「します」の下部スペースあたりに駅名小印を押せば,駅員が書き込んだ文言であることが第三者にも分かりそうではあります.

 なお,この特急券は当日中にJR西日本管内の別駅の「みどりの窓口」に提示して払戻しを受けましたが,全額現金で戻ってきました.災害等による不通区間の発生とはいえ,作者はそれを承知で「新幹線ワープ」の乗車券,特急券を購入しており,規定の払戻し手数料を請求されてもいいところでしたが,全払いという柔軟な対応をしてくださった駅員に感謝します.(2011年10月2日記述,2013年5月27日加筆修正)




羽越本線 村上駅発行 2002年11月(上)・
同 2003年5月(中)・同 2004年3月(下)


村上駅で購入した上り「ムーンライトえちご」指定席券

 快速「ムーンライトえちご」号は2009年3月改正で臨時快速化されるまで新宿〜新潟間に毎日運転されていましたが,2004年3月13日改正までは新宿〜村上間の運転でした.

 快速「ムーンライトえちご」号が村上まで運転されていた時期,全車座席指定だったのは新宿〜新潟間で,新潟〜村上間は全車自由席の扱いでした.

 「ムーンライトえちご」の村上始発がなくなった2004年3月改正以前の上り列車の村上駅発車時刻は22:26でした.右画像一番上の券は2002年11月に村上駅の「みどりの窓口」で購入した上り「ムーンライトえちご」号の指定席券です.村上〜新潟間は全車自由席のため,指定席券は新潟からになります.券面には新潟駅の発車時刻「23:32発」が印字されていますが,村上駅から「ムーンライトえちご」に乗車する旅客で,券面の発車時刻「23:32」を村上の発車時刻と勘違いする旅客がいたらしく,指定席券の空欄に「村上−新潟間自由席/村上駅発22:33」の常備印と朱書きの修正(後述)があります.

 村上駅の発車時刻を「23:32」と勘違いした旅客は悲惨です.発車時刻の10分くらい前には村上駅に着いておこうと家を発ち,23:20頃に村上駅に着いてももはや新潟ゆきの上り列車すらありません(かろうじて0時過ぎに上野ゆきの「あけぼの」号があるにはありますが).23:20頃,「ムーンライトえちご」号はすでに白新線上におり,新潟駅に到着しようかという時刻です.

 そういった勘違いを防止するためか,村上駅の出札窓口には券面にあるこの常備印が設備されていました.なお,2002年12月1日のダイヤ改正で上り「ムーンライトえちご」号の村上駅発車時刻が22:33から22:26に変更になりました.そのため,この指定席券では「33」(分)に二重取り消し線を引き,脇に12月1日改正からの村上駅発時刻(分)である「26」が朱書きしてあります.

 右画像中央の券は2003年5月に村上駅で購入した上り「ムーンライトえちご」号の指定席券ですが,2002年12月改正で変更になった「22:26」発の時刻に切り替わった常備印が押印されています.

 非常にありがたいサービスでしたが,右画像一番下の券のように,村上駅で購入すると,ほとんどの場合は村上駅発時刻を入れずに販売するケースでした.しかし,2004年3月13日改正で上り「ムーンライトえちご」号の始発駅が新潟駅に変更となったため,村上駅でこれらの常備印が出番となることはもはやないでしょう.なお,画像一番下の券は「ムーンライトえちご」号の村上始発では最終運転日(2004年3月12日)のものです.(2011年10月23日記述)




北陸本線 糸魚川駅発行 2008年11月

大阪駅の「新大阪駅代」下車印

 右画像の往復乗車券(かえり券片)は予讃線松山駅から北陸本線糸魚川駅までのものです.予讃線から本四備讃線で岡山へ出て,山陽新幹線で新大阪,東海道・湖西・北陸線経由です.片道600キロを超えるため,ゆき,かえりとも1割引の往復割引となっており,券面に「復割」の囲み文字が入っています.

 券面左側には経由どおり岡山で新幹線改札を通り,新大阪新幹線改札を出場した記録が赤色で印字されています.

 また,券面右上には「新大阪駅代○大阪」の下車印がありますが,これは新大阪駅から東海道本線大阪駅まで出て下車する際に,右画像の乗車券にこの下車印を押し,新大阪〜大阪間160円の運賃が収受されました.この下車印は旅客営業取扱基準規程第271条によるもので,「分岐線内の分岐駅以外の駅において取り扱う場合は,原乗車券の券面に分岐駅名及びその要旨を「何駅代」と記入し,途中下車印を押す」に従った処理です.

 ここでいう「分岐線内」は東海道本線,「分岐駅」は新大阪,「分岐駅以外の駅」は大阪です.ですから,原乗車券の券面に「新大阪駅代」と記入(押印)し,「大阪」の途中下車印を押す,という処理をすることになりますが,大阪駅ではこのような新大阪を分岐駅として出場を申し出る旅客が多いためか,専用の下車印が設備されていました.なお,大阪駅で再び入場し,糸魚川まで旅行を開始する場合,当然ながら大阪〜新大阪間の片道乗車券が別途必要となります.(2011年11月23日記述)




名鉄観光 豊橋支店発行 2009年12月

彦根駅の「米原駅代」下車印

 前掲の大阪駅での下車印(下車代印)の「彦根駅バージョン」です.右画像の乗車券は北陸本線近江塩津駅から長浜経由で米原へ出て,東海道新幹線で名古屋まで向かう経路です.

 米原駅を「分岐駅」として券面経路から飛び出して東海道本線彦根駅でこの乗車券を提示して下車した際に,この下車印が押印され,別途180円が収受されました.彦根駅の下車代印では「代」の文字が小さなフォントとなり,「彦根」は○囲み文字ではなく,□囲み文字となっている等,若干の違いがあるのが興味深いところです.(2011年11月23日記述)




山田線 上盛岡駅発行 1996年5月

山田線上盛岡駅の誤入鋏印

 平成8年(1996年)5月3日に山田線上盛岡駅で購入,使用した乗車券です.当時,上盛岡駅は簡易委託駅で,POS端末による乗車券類の発売が行われていました.

 入鋏スタンプは出札窓口で購入と同時に行われたものです.ところが,すでに「5月7日」に日付が回されたスタンプで押されてしまい,これを誤入鋏処理して改めて「5月3日」の入鋏印が押されました.

 1996年5月3日は金曜日でした.当時の上盛岡駅出札窓口営業日は不明ですが,土日祝が休みであれば,4日(土)・5日(日・こどもの日)・6日(月・振替休日)で7日から営業,と考えるとすでに5月7日にスタンパー日付を回しておいたとも考えられますが,3日そのものが憲法記念日で祝日,しかし窓口は営業していたと考えると,少なくとも6日は営業していたはずです.なぜ7日に日付が回されていたのか不明です.

 なお,スタンパー下部のアルファベットの「M」や「E」はスタンパー使用時間帯により使い分けており,M:Morining(始発〜午前10時まで),D:Daytime(午前10時〜午後3時まで),E:Evening(午後3時〜終発まで)の使い分けをしているようです.(2011年11月27日記述)




近畿日本ツーリスト アピタ向山店発行 2013年1月

札幌駅における払戻し証明 

 2012年2月24日,札幌駅から夜行の急行「はまなす」に乗り,終点・青森まで旅行する予定でしたが,本州での大雪の影響により運休となりました.

 札幌からは周遊きっぷの「札幌・道南ゾーン」と画像下部の周遊きっぷかえり券(中小国から東京都区内ゆき)で急行「はまなす」を利用する計画でしたが,急行「はまなす」運休ということで,翌日も鉄道で東京方面へ旅行できるか確実ではないこと,24日は夜行急行車中泊の予定だったものが運休となったことから,どこか宿泊施設を探さねばならなくなったこと等を勘案し,結局は「かえり」関連のきっぷ類を払戻し,新千歳空港から空路で帰宅することにしました.

 右画像上部は急行「はまなす」を翌25日朝に青森で下車後に利用する予定だった東北新幹線「はやて」号の新幹線特急券です.札幌駅改札でいずれの券片も旅行を中止する旨伝えて払戻しをお願いしましたが,現金での即払いとはならず,券面に払戻しの申告があったことを証明するゴム印が押され,「購入箇所で払戻しの手続きを行って下さい」と言われて戻されました.なお,新幹線特急券面にある「乗継請求」のゴム印については別ページで詳述しました.

 当日のように,列車の運転とりやめ等,旅客鉄道会社都合による運休等の場合,C制等の制限があっても現金による払戻しがなされることが多いため,意外な感を受けました.払戻しを申し出た「新幹線特急券」,「周遊きっぷかえり券」ともに,JR北海道の管内に全くかからない区間だったためかとも思いましたが,もし画像の券片が現金購入したものであれば札幌駅改札でも即現金で払戻しがなされたはずであり,これは理由ではないようです.

 その後の払戻しですが,旅行終了後,購入箇所の旅行会社へ出向いて画像の券片と購入時に使用したクレジットカードを出したところ,これらのきっぷを購入した際の全額(つまり,画像の券片のほかに周遊きっぷの「ゆき券」や「ゾーン券」の金額も含む)をクレジットカードの引き落とし口座に戻し(入金し),その全額から今回の払戻し金額を引いた額を改めて収受する(クレジットカード払いの形での収受)という形で処理がなされました.

 非常にややこしい上,この処理を行った「クーポンメール」というレシート状のものが自宅へ西濃運輸「カンガルー便」で届くという手間とお金のかかる方法でした.

近畿日本ツーリスト アピタ向山店発行 2013年1月

 右画像はその「クーポンメール」と一緒に送られてきた近畿日本ツーリストによる払戻し処理を行ったというゴム印を押した券片のコピーです.恐らくここまで処理(押印)したものをJRに提出し,JRから所定の払戻金を受け取るものと思われますが,詳細は不明です.


 あるいは,「操作払戻済」か「払戻し」の印影のうち,どちらかはJR旅客鉄道(その場合,JR東海と思われる)のものかもしれません.(2013年5月30日記述)




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