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お得なきっぷの買い方ガイド 〜クレジットカードによる購入

(2009年1月6日作成,2017年9月27日最終更新)

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東海道本線 豊橋駅 2008年10月発行

クレジットカードによる乗車券類購入

 国鉄末期の1985年,「JNRカード」というクレジットカードが登場し,ついに国鉄線の乗車券類が一部の駅でだがクレジットカードで購入できる時代に突入した(らしい).

 1987年4月にJRグループとなってからは,前述のJNRカードは「JRカード」と名称を変えて,2009年1月現在でも発行されている.

 一方,分割民営化された各社では,例えばJR東日本では1993年から「ビューカード(VIEW Card)」が発行され,このカードの利用によってJR東日本関連の特典が得られるなど,自社カードによる決済を流動することになった.

 JR化後もしばらくは「JRカード」や「ビューカード」でしか決済できないなど,非常に制限が大きかったが,2000年頃?から他社のいわゆる国際ブランドカードでも決済が可能となり,利用者サイドにとって便利になったと言える.

 クレジットカードの種類によっては購入代金の1%前後のキャッシュバック(あるいはポイント還元等)を行っているものが多いため,現金による購入に比較すると,場合によってはこの「ポイント還元」を得ることによる「お得な」購入をすることが可能となる.

 しかし,クレジットカードによる購入は一種の「借金」に他ならず,現金の持ち合わせがなくともとりあえず「買い物」が出来てしまうため,無駄な浪費に繋がる危険も持ち合わせており,「ポイント還元があるから」とつい衝動買いしてしまうケースもあるなど,一概に「お得」とは言えない要素も含んではいる.

 いずれにしても,JRの乗車券類,特に長距離の乗車券や料金券を購入する際に,その分の現金を持ち合わせていなくても購入が可能であることは,やはり利用者サイドには相当のメリットがある.このページでは,「クレジットカードによる購入は,購入金額の1%程度のキャッシュバック(ポイント還元)による恩恵を受けられることもあり,お得なきっぷの買い方である」ということを前提にいくつかの事例を上げたいと思っております.

 画像はJR東海の豊橋駅「みどりの窓口」で乗車券類を購入した際に受け取った「クレジットカードご利用票」.この時は豊橋〜盛岡の往復乗車券の他に,豊橋〜品川・東京間の新幹線特急券等,合計6枚の乗車券類を同時に購入しており,購入金額は36,750円です.この時に使ったカードでは購入金額の1%相当のキャッシュバック(ポイント獲得)を受けたはずですから,367円分の「還元」を受けたことになります.

 なお,文字が赤茶けて見えるのは,2008年頃から勢力を拡大した「感熱マルス券」によるものだからです(このことと「お得な」きっぷの買い方とは何ら関係がありません).(2009年1月6日記述)




東京駅 2008年7月 東京駅発行

クレジットカード購入による払戻し制限

 お得な購入事例ではなく,クレジットカード利用によるいくつかの制限についてです.画像は東京駅のJR東海営業の「みどりの窓口」で購入した際のクレジットカードご利用票です.

 東京駅内にはJR東日本の窓口の他に,東海道新幹線が東京駅から発着するため,JR東海の窓口も常設されています.(他に丸ノ内中央改札付近にJR北海道系列の「JR北海道プラザ東京支店」が営業していますが,日祭日は休業で営業時間も短いなどの制約があります.)

 当日,東京〜越後湯沢の新幹線特急券等を購入しました.購入した乗車券類の経路はすべてJR東日本管内で運行を完結しているものですが,JR東海の窓口でももちろん購入は可能です.しかし,例えば途中で旅行を中止したりした場合,払戻しや変更ができる旅客会社は原則,「JR東海のカード取扱窓口」に限られます.そのようなトラブル等があった時に,近日中にJR東海のカード取扱窓口に行く機会が持てれば特に問題はありませんが,居住地がJR東海管内から離れているような場合には払戻し等の手続きができないということになります.

 このようなことは,例えば東京近郊在住者が東京都区内等から九州へ出張等で行って,帰りにJR九州管内の窓口でクレジットカードによる乗車券類購入をして東京方面に戻って来る際に「乗車券類変更」や(列車遅延等による)「払戻し」となった場合,クレジットカードによる購入ではJR九州の取扱窓口でないとその扱いが受けられない場合もあります.

 このように,クレジットカードによるJRの乗車券類を購入する際には,多くの「制限」がかかっていることを考慮する必要があると言えます.しかし,この制限のないカードも存在しています.「JRカード」がそれで,「JRカード」で購入した乗車券類は,JR旅客会社すべてのクレジットカード取扱窓口において払戻や変更の取扱が可能です.しかし,カードを所持することによる恩恵はJRグループのホテル代金が10%割引になる等,それほどの魅力は感じられません.なお,「JRカード」以外のクレジットカードで購入した際には,乗車券類に「C制」のマークが入りますが(一部,例外あり),「JRカード」では「クレジット」という囲み文字が表示されるそうです(作者は見たことがありません).

 いずれにしても,クレジットカード利用によってポイント還元を得る「お得な買い方」には,様々な制限も多く含んでいる,ということです.(2009年1月6日記述,12月25日一部加筆修正)




北陸本線 糸魚川駅 2007年11月 糸魚川駅発行

クレジットカードによるオレンジカード(プリペイドカード)の購入

 2009年1月現在,オレンジカードの利用は決して便利とは言えない状況になったと言える.カードにプレミアム(おまけ)が付いていた5,000円券,10,000円券が1997年3月に発売停止となり,新幹線の自動券売機でオレンジカードが使えるものは激減し,JR西日本では自動券売機のない駅(例えば大糸線平岩駅等)でもオレンジカードによる乗車券類購入が可能だったものが廃止されている.

 かつてはJR旅客各社でクレジットカードによるオレンジカードの購入が可能だったようだが,JR北海道では2003年から,JR東日本では2005年頃からこの扱いが停止された.停止理由にクレジットカードで購入したオレンジカードを金券ショップ等に即時買い取ってもらって現金化し,場当たり的に債務を返済する多重債務者に加担している可能性があるためらしいが,詳細は不明である.

 2009年1月現在,前述の2社とJR東海以外のJR西日本,九州,四国では各種クレジットカードでオレンジカードの購入が可能らしい(JR東海は「JRカード」でのみ購入が可能なようである,詳細不明).画像はJR西日本の糸魚川駅みどりの窓口においてクレジットカードでオレンジカードを購入した際の「クレジットカードご利用票」.3,000円券が欲しかったが1,000円券しかないとのことで,それを30枚,3万円分を一気に購入した際のものである.通常の乗車券類購入時と同様に,「払戻しは,JR西日本のクレジットカード取扱窓口のみでお取扱いいたします」という記載があるが,果たしてオレンジカードの「払戻し」は可能なのだろうか.

 この時利用したクレジットカードは確か1%のキャッシュバック(実際にはポイント還元)となっていたことから,300円分お得になった・・・と考えるのは早急で,このオレンジカードを使い続けて使い果たした時にやっと「お得になった」と考えなければならないだろう.ちなみに購入から1年以上経過した2009年1月現在,未だに手元にこの時の未使用オレンジカードが数枚残っており,果たして賢い買い方をしたのか甚だ疑問である.(2009年1月6日記述)




東海道本線 京都駅 2007年12月 京都駅発行

クレジットカードによるSuicaへのチャージ(2008年7月から中止)

 作者は2008年12月現在,JRのICカード乗車券はJR東日本の「Suica」しか所持していません.2008年時点で「Suica」はPASMOやICOCA等と相互利用が可能(一部不可)となっているため,特に不便は感じていません.

 2007年12月,そのSuicaにJR西日本のICOCAを扱っている「みどりの窓口」でクレジットカードによるチャージが可能らしい,ということを聞き,京都駅へ行った際に試みてみました.JR西日本の自社のIC乗車カードは「ICOCA」ですが,他社であるSuicaにもチャージ可能らしい,という大盤振る舞いでした.

 当時所持していたSuicaは1枚のみで,すでに11,000円程度のチャージがしてあったことから,Suicaのチャージ金額の上限である2万円に近い8,000円分のチャージをお願いしました.窓口の係員によると,8,000円分を一気にチャージできないとのことで,5,000円と3,000円分の2回に分けてチャージする必要がありました. 「みどりの窓口」でのクレジットカードによるチャージではサインの他に暗証番号も必要で,この時は2回,サインと暗証番号入力を行いました.

 Suicaは鉄道路線等の乗車の他に,Suica等が利用可能なKioskでは電子マネーとして飲み物や新聞を買うことも可能です.クレジットカードのポイント還元により,それらのものも約1%引で購入可能と思うと,少し得した気がしていましたが,この「JR西日本管内のみどりの窓口でのクレジットカードによるチャージ」が2008年6月30日をもって中止となってしまいました.

 実は中止になったことを知らずに,2008年11月に新大阪駅に行った際に同様のチャージを行おうと「みどりの窓口」に向かいました.当日の窓口は非常に混雑しており,整理券を受け取って待つこと約10分,やっと自分の番になって窓口で「クレジットカードで○○円分,チャージをお願いします」と言ったところ,その取扱は今は行っていない,と言われ,待ち時間を含めて非常に損した気分になりました.2009年1月現在,「SMART ICOCA」を申し込み,チャージ用クレジットカードを登録すれば,SMART ICOCAに対応する券売機等でチャージは可能です.これについては作者が「SMART ICOCA」を所持していないため,まったく試みていませんが,そのうち登録してみようと思っています作者も2009年1月に「SMART ICOCA」を申し込み,入手しましたので,以下に紹介します.(2009年1月6日記述,2010年4月16日加筆修正)




SMART ICOCA 配達封筒内容物 2009年1月 JR西日本発行

SMART ICOCA切替時のICOCA残額無手数料払いもどし券(2009年4月30日まで有効)

 前題の項で記述したJR西日本発行の「SMART ICOCA」を購入してみました.作者の居住地(2009年1月現在)の最寄り駅である糸魚川駅はJR西日本管内の駅ですが,駅でSMART ICOCAの申し込みについて聞いたところ,「ICOCA区間外のため,ICOCA関係の申し込みは一切取り扱っていない」とのことで,1月に旅行で訪れた山科駅で「SMART ICOCA」申込書を入手し,郵送で申し込みました.右の画像は「配達記録郵便」で届いた封筒の内容物の一部です.ちなみに,「配達記録郵便」は2009年3月1日から廃止されますが,それ以降の配達はどのようになるのか不明です.

 封筒内には「SMART ICOCA」のICカード(作者のフルネームがカタカナで表記されています)はもちろん,他に「ICOCA残額払いもどし券」というものが入っていました.これは「SMART ICOCA」入手以前にすでに通常の「ICOCA」を所持している人に対して,その「ICOCA」の残額及びデポジット代金を無手数料で1枚に限って払い戻しができるという券です.画像上部は「ICOCA残額払いもどし券」についてのご案内と,それに付帯した「ICOCA残額払いもどし券」,画像下部左は「SMART ICOCA」,右は「ICOCA残額払いもどし券」の拡大画像です.

 通常,ICOCAの払い戻しには210円の手数料がかかります(残額が210円以下の場合,その残額分が回収され,デポジットの500円のみ返金).しかし,ICOCAからSMART ICOCAへの切替客に不利がないように,手数料不要で残額とデポジットが全額返金される券が同封されていました.

 当ページの「お得なきっぷの買い方」的な思考をすれば,「ICOCA所持者がSMART ICOCAへの切替を考えているのであれば,2009年4月30日までにはこの払い戻し券をゲットして,手持ちのICOCAを払い戻しすべし」となります.しかし,作者は「ICOCA」を所持していないので,この払い戻し券は使わずに手元に残ることになりました.(2009年2月22日記述,2011年1月1日加筆修正)




SMART ICOCA ご利用控え兼領収書
2009年3月(左)・2010年9月(右) JR西日本発行

SMART ICOCAへのクイックチャージ

 JR西日本のICOCAエリアのほとんどの駅(及び後掲のJR四国の一部)で,SMART ICOCAへの「クイックチャージ」が可能です.

 チャージ可能な金額は3,000円,5,000円,10,000円単位で,1,000円単位はありません.作者の現在の居住地は愛知県内のため,近くにSMART ICOCAクイックチャージ対応機はありませんが,年数回の関西方面旅行の際にチャージを行って使用しています.

 作者がSMART ICOCAの作成申し込み時に登録したクレジットカードでは,チャージ金額の約1%がポイントとして還元されます.このポイントはさまざまな買い物等に利用できる特典があるため,SMART ICOCA使用による乗車や電子マネー決済は,実質1%引きになるメリットがあります.

 なお,一部のクレジットカードではクイックチャージによるポイント加算は除外されているものもあることから,ポイント還元を主目的にSMART ICOCAの所持,使用を検討,実施する際には注意が必要です.

 画像左は大阪駅のラッチ外自動券売機でクイックチャージした際の「ご利用控え兼領収書」,画像右は姫路駅ラッチ内のクイックチャージ専用機でチャージした際の同書です.自動券売機では乗車券と同じ磁気券のロール紙をカットしたものが発券されましたが,クイックチャージ専用機のものはいわゆるレシート券に近い白地のロール紙(感熱紙と思われる)でした.チャージ金額の上限は一般的なICカード乗車券同様,20,000円です.(2012年12月8日記述)




SMART ICOCA ご利用控え兼領収書
2012年5月 JR西日本発行

JR四国高松駅でのSMART ICOCAへのクイックチャージ

 2012年3月17日のダイヤ改正日から,JR四国の高松駅,坂出駅でICOCAの利用が可能になりました.両駅に1台ずつ,ICOCA専用自動改札機(坂出駅は簡易改札機らしい,作者未確認)が設置され,両駅からJR西日本の岡山・福山地区ICOCAエリア及び両駅間に限ってICOCA等による乗車が可能になりました.

 JR四国はJR旅客鉄道会社では唯一,ICカード式乗車券が未導入です(2012年3月現在).ところが,高松駅と坂出駅では先行してJR西日本のICOCAサービスが始まるというなんとも奇妙なことになりました.

 但し,両駅ではICOCAの発売(ICOCA定期券を含む)や現金によるチャージは行えず,両駅間の各駅(香西〜八十場)及び宇多津駅ではICOCAによる乗降が不可であることなどから,憶測ではあるものの,特に岡山地区からICOCAで入場し,坂出,高松で下車する旅客が多かったことによる措置か,あるいは両駅へのICOCA自動改札機導入と同じ3月17日から始まった快速「マリンライナー」指定席のチケットレスサービスによるICOCA同時利用の便宜を図ったものなのかもしれません.

 両駅にはICOCA専用改札機のほか,SMART ICOCAクイックチャージ機も1台ずつ設置されました.右画像は5月に高松駅でチャージした際に発行されたご利用控え兼領収書です.JR四国高松駅でチャージしているものの,領収者(社)は「西日本旅客鉄道株式会社」になっています.なお,高松駅のチャージ機は改札内にあるため,チャージするには改札内に入場する(している)必要があります.

 このように,SMART ICOCAのチャージはJR西日本管内だけではなく,JR四国高松駅,坂出駅でも可能にはなりました.現在,JR四国もICカード式乗車券の導入を検討しているといいますが,導入当初からICOCAとの相互利用が可能なのかどうか等,目が離せない状況になっています.(2012年5月29日記述,12月8日加筆修正)




SMART ICOCA ご利用控え兼領収書
2017年8月 JR西日本 新大阪駅発行

SMART ICOCAへのクイックチャージ金額

 Smart ICOCAにクイックチャージする場合,チャージ金額は3,000円,5,000円,10,000円のいずれかに固定されます.1,000円のクイックチャージはできません.

 ICOCAには最大で20,000円まで入金可能ですから,カード残額が0円であれば10,000円のチャージを2回行えばフルチャージになります.

 2017年8月現在,作者所有のSmart ICOCAにクイックチャージする場合,チャージに利用するクレジットカードでは1%のポイント還元があります.そのようなこともあり,チャージする際には極力制限いっぱいの金額までチャージする方がお得です.

 右画像は8月27日に767円まで入金額が減った状態のSmart ICOCAに,できるだけ少ないチャージ回数で,できるだけ多くの金額をチャージした際の利用履歴です.

 このように残額767円の時に,「10,000円チャージ→5,000円チャージ→3,000円チャージ」するとカード残額1,8767円となり,それ以上のクイックチャージは不可です(前述のように1,000円のクイックチャージはないため).そこで,画像のように「10,000円チャージ→3,000円チャージ→3,000円チャージ→3,000円チャージ」することで,残額1,9767円のチャージが可能になります.

 クイックチャージ回数が最低で,かつ残額が最高となるパターンをまとめると,

残額 0円:10,000円を2回チャージ

残額 1〜1,000円:10,000円1回,3,000円3回

残額 1,001〜2,000円:10,000円1回,5,000円1回,3,000円1回

残額 2,001〜3,000円:5,000円1回,3,000円4回

残額 3,001〜4,000円:10,000円1回,3,000円2回

・・・

 こんな感じになります.4,001円以上残額の場合も考えてみてください.クイックチャージ機の前でどうしたらフルチャージに近い金額に出来るか,頭の体操をしながら考えてチャージするのもおもしろいものです.

 なお,残念ながら作者がクイックチャージに利用しているクレジットカードでは,「2017年11月ご利用分」からSmart ICOCAへのチャージ等ではポイントを付与しないことがアナウンスされましたので,このまま使い続けると,当ページで紹介したクイックチャージによるポイント還元でのお得な買い方が出来なくなります.(2017年9月27日記述)




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