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東北本線 盛岡駅発行 1996年3月
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連続乗車券の学割
連続乗車券のメリットの一つに学割の場合に学割証1枚で購入できる点があります.
当サイトの「往復乗車券」のページでも紹介しましたが,学割証は1人あたりの年間発行枚数に制限がある場合が多く,無計画に使用できないようになっています.学割証の使用枚数を節約する観点から考えると連続乗車券はお得です.
学割の場合,連続乗車券の第1,第2券片どちらかが100キロを超えていないと割引になりません.また,どちらかが100キロ以下の場合,その券片は2割引とはなりません.このことから,第1,第2両券片ともに100キロを超えていた方が学割使用のメリットは大きいと言えます.
右画像は盛岡から山陰本線安来まで(第1券片),安来から予讃線市坪まで(第2券片)の学割連続乗車券です.山陰本線鳥取〜安来間が復乗になるため,片道乗車券とはならず,連続乗車券として発券されています.
ところで,学割を使って連続乗車券としたこの買い方は本当にお得なのでしょうか?盛岡から市坪までの片道乗車券として,鳥取〜安来間は別途往復乗車券として購入した場合と比較します.
盛岡から市坪ゆき(経由:東北・青森・(中略)・播但・山陰・因美(中略)・予讃)=運賃計算キロ1862.0キロ=14,500円(学割)+JR四国加算額(101キロ以上・240円・瀬戸大橋線加算運賃100円を含む)×0.8(学割・端数切り捨て)=14,690円.
これに鳥取〜安来間を別途往復で購入となります.
鳥取から安来ゆき(101.5キロ)=1,890円×2(ゆき・かえり)=3,700円(学割の場合,1,510円×2=3,020円)
合計18,390円(鳥取⇔安来も学割を使用した場合,17,710円)となり,画像の連続乗車券19,050円よりも安くなります.遠距離乗車の場合は運賃の遠距離逓減が効いて,連続乗車券としない方がお得になる場合もあるので,今になって画像の連続乗車券を見返すと,運賃比較を事前に行う検討が必要だったということを思い知らされます.
但し,連続乗車券では有効期間が長くなることなど,メリットもあるため,旅程との兼ね合いも検討事項ではあります.(2012年7月13日記述)
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