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お得なきっぷの買い方ガイド
〜JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ

(2011年5月22日作成,2017年10月5日最終更新)

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2010年9月 豊橋駅発行

JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ

 JR東海と名鉄との熾烈な旅客獲得競争区間である豊橋〜名古屋間には往復タイプの「名古屋往復きっぷ」「豊橋往復きっぷ」の他に,4回分がまとまった回数券タイプの「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」(以下,カルテットきっぷと略記)という商品が発売されています(2013年9月現在).

 当サイトでは往復タイプのうち,土休日に使える「名古屋往復きっぷ」を紹介しました.往復タイプは平日用が1,800円,土休日用が1,500円でしたが,回数券タイプの「カルテットきっぷ」は4枚で3,400円(1枚あたり850円)です.有効期限は発売から1ヶ月間です.

 「カルテットきっぷ」はすでに紹介した「名古屋往復きっぷ」と効力がほぼ同様であるため,メリットやデメリットもほぼ同様と言えます.良い点はまず価格の安さです.画像の券では豊橋から「名古屋市内」の駅である大曽根まで使いましたが,普通運賃で1,280円の距離ですから,3割程度もお得です.また,次の項で紹介しますが,「往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券」も安く,新幹線に気軽に乗れます.

 一方,欠点は「乗越精算不可」ということです.乗り越した場合には,「乗車駅から下車駅までの所定の運賃・料金をお支払い下さい.その際,当該きっぷは使用券片あたりの金額を払いもどします」とのことです(JTB時刻表,2011年4月号より).例えば豊橋から京都まで新幹線で行くような場合,「カルテットきっぷ」と「カルテットきっぷ専用新幹線変更券」と,さらに例えば名古屋から京都までの新幹線回数券を組み合わせて行く,ということができません(京都駅新幹線改札で,豊橋〜京都間の普通運賃とカルテットきっぷ1枚あたり(=850円)との差額,及び,新幹線自由席特急料金と,「カルテットきっぷ専用新幹線変更券」との差額を精算しなければならない).

 但しこのような場合,名古屋駅でカルテットきっぷ等で一旦下車し,改めて新幹線回数券等で乗り継いで行けば問題はありません.(2011年5月22日記述,2013年9月23日加筆修正)




2011年5月 豊橋駅発行

「カルテットきっぷ」の「新幹線変更券」

 「名古屋往復きっぷ」「豊橋往復きっぷ」及び「カルテットきっぷ」では発売当日限り有効の「往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券」(区間は豊橋〜名古屋間)を購入することができます.「往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券」の購入可能箇所は,豊橋発は豊橋駅及び豊橋駅構内のJR東海ツアーズ,名古屋発は名古屋駅及び名古屋駅構内のJR東海ツアーズです.平日用は500円,土休日用は380円です.豊橋〜名古屋間の新幹線自由席が利用できる通常の特急券(新幹線特定特急券)は950円ですから,この新幹線変更券はかなり安いと言えます.

 2011年5月9日,作者は名古屋駅近くの名鉄バスセンターを21時ちょうどに発車する高速バスに乗車すべく豊橋駅に向かい,駅近くの金券ショップでばら売りされている「カルテットきっぷ」を1枚購入(金券ショップ価格は880円でした)し,豊橋駅自動改札を通りました.しかし,当日は東海道本線金山駅で旅客と貨物列車が触車したとのことで一時運転を見合わせていたらしく,ダイヤが大幅に乱れていました.

 作者が豊橋駅改札を通ったのが19:20頃で,東海道本線下りの各駅停車は何本かが発車して行くのですが,新快速や特別快速は発車どころか編成も現れません.構内放送では上りの新快速が到着し,それが折り返し大垣ゆき新快速になる,というのですが,19:45頃になっても「新快速」は現れません.

 このままでは良くても豊橋駅を新快速が発車するのは19:50頃と思われました.名古屋駅までダイヤどおりであれば約50分ですから高速バスには間に合いますが,ダイヤが乱れていると途中駅等で場内信号の停止を食らったり,あるいは前方の閉塞区間に列車が溜まって徐行することも考えられることから,高速バスに間に合わない可能性が出てきました.

 豊橋駅ラッチ内は名鉄と供用しているため,名鉄で名古屋へ行くことも可能でしたが,すでにきっぷの入鋏を済ませていることや,名鉄線でも間に合うか見通しがたたないことから急遽豊橋駅の新幹線乗換改札にある出札窓口へ行き,新幹線変更券を買い求めました.

 平日用の500円の変更券を購入したのは初です.画像の「カルテットきっぷ」では新幹線乗換改札機で印字された赤字の入鋏時刻を見ると19:46になっています.ちょうど19:46に発車する名古屋ゆきの「こだま675号」がありますが,この「こだま」も2分ほど遅れており,乗ることが出来ました(以降,豊橋20時ちょうど発の「ひかり525号」(新大阪ゆき)もありましたが).

 「こだま」では在来線ダイヤの乱れも関係なく,30分後の20:16にはもう名古屋駅に到着しました.「カルテットきっぷ」と500円の追加で購入できる新幹線変更券の威力が発揮された移動でした.(2011年5月22日記述,2013年9月23日加筆修正)




2011年5月 豊橋駅発行

カルテットきっぷと,乗り越し区間乗車券の事前購入

 「カルテットきっぷ」では乗越不可です.券面にあるように,「乗越の場合は,乗車駅から下車駅までの所定運賃が必要」となります.しかし,乗越し区間の乗車券を「カルテットきっぷ」使用前に購入した場合には「乗越」の扱いとはならず,カルテットきっぷと組み合わせて通しで乗ることができます.

 右のきっぷを使用した2011年5月18日には豊橋駅から東海道本線の西岐阜駅まで移動しました.豊橋駅の「みどりの窓口」で画像上のカルテットきっぷを提示し,「西岐阜まで乗越ししたいので,別途乗車券を発売してください」とお願いしたところ,カルテットきっぷの東海道本線名古屋市内最遠駅である名古屋駅を発駅とした普通片道乗車券(画像下)を発券してもらえました.

 窓口で豊橋駅改札を通る際にはどうすれば良いのか(有人改札で両方の券に入鋏を受けねばならないのか?等)を訊いたところ,「カルテットきっぷ」のみを自動改札に投入すれば良いとのことでしたので,そのようにし,西岐阜駅有人改札で「きっぷをいただけませんか?」とお願いして両券片に無効印をもらい,手元に残しました.このように,乗越し区間分を予め購入した上で「カルテットきっぷ」を使えば「乗車駅から下車駅までの所定運賃」による計算ではなく,いわゆる「乗越し精算」分で使用が可能です.

 なお,例えば西岐阜駅から豊橋駅へ戻る場合,予め「カルテットきっぷ」を所持した状態で西岐阜から名古屋ゆきの乗車券を購入して乗車すれば,豊橋駅では無精算で改札を通れるようです(未確認).このようなルールを適用しているのであれば,最初から「乗越不可」としなくてもいい気がしますが,JR東海は頑なに「乗越不可」のルールを採り続けています.(2011年5月22日記述)




カルテットきっぷの表紙券

東海道本線 豊橋駅発行 2012年11月

 豊橋駅自動券売機で購入した「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」の表紙券です.マルスの青春18きっぷや,クレジットカードご利用票と同じ大きさのものが出てきました.

 各券片にもこのきっぷの注意書きは記載されていますが,表紙券はもう少し詳しく書かれています.表紙券のみ書かれている事項は,1枚を小児2名で使用可であることと,全券片未使用(表紙券が伴う場合)で有効期間内であれば払い戻し可能であることなどです.

 画像の各券右下に「IC」の囲み文字があります.IC乗車券(Smart ICOCA)で購入したためです.オレンジカードでも購入できますが,2012年現在,金券ショップで3,000円のオレンジカードを入手するのが比較的困難になったこともあり,この時はSmart ICOCAで購入しました.(2012年12月8日記述)




2013年11月 JR東海ツアーズ豊橋店発行(上)・豊橋駅発行(下)

「カルテットきっぷ」の「別途」乗り越し区間分の車内不発売

 右画像上はマルスで発券されたJR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷの券片です.箇条書きとなっている注意点には,「・乗越し時の別途精算不可」「・乗越し精算の場合,発駅から下車駅までの所定運賃・料金が必要です.」とあります.これをそのまま読めば,「乗越し精算」,すなわち,区間外の車内や精算窓口等での精算でなければ「別途」の乗車券を発券してもらえるとも読めます.

 画像の「カルテットきっぷ」で豊橋駅自動改札機を通り,名古屋方面ゆき(大垣ゆき)特別快速に乗車し,その車内で車掌に「勝川まで行きたいので,(中央西線の名古屋市内最遠の)新守山から勝川までの乗車券をください」と言ってみました.なお,予め豊橋駅改札を通る前に新守山⇒勝川の片道乗車券(右画像下)は手元にあった状態でしたが,車内で再度同じ区間の乗車券を買っても,画像の乗車券は下車後に乗車変更する予定だったので金銭的には無駄にはなりません.

 車掌からは即座に回答があり,「カルテットきっぷで区間外へ行く場合は,乗車した駅(この場合,豊橋)からの運賃をいただくことになりますので.」とのことでした.

 予想通りの回答だったこともあり,「一度,名古屋市内で降りるなりして勝川へ向かいますので,このままでいいです」と言って,車掌からは乗車券類を購入していません.

 このように,「カルテットきっぷ」使用開始後,その通用区間内であっても,区間外への乗り越し分の乗車券を「別途」発券はしないルールになっているようです.

 以上のようなことから,「カルテットきっぷ」は100キロ以下の普通乗車券と同じような運賃精算のルールを敷いてしるとも言えます.すなわち,券片使用開始後に区間外へ乗り越す場合はあくまで「発駅計算」で,券片との差額計算を行う点です.ほとんどの特別企画乗車券では乗り越しの場合,特企券の区間外部分の普通運賃等を別途で発券をするかと思いますが,「カルテットきっぷ」はその例外と言えそうです.

 「カルテットきっぷ」では使用開始前に乗り越し区間等の乗車券類を予め所持している場合にはいわゆる「発駅精算」の運賃計算をしない点は「乗車券の分割購入」の考え方と極めて類似します.(2013年11月17日加筆修正)




2015年7月 豊橋駅発行


2014年4月の消費増税後の「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」

 2014年4月1日から消費税が8%になった関係から,「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」は1冊3,480円になりました.券売機で購入した際の表紙券の注意書きは当ページに掲載した2012年1月発行のものと変化はありません.

2015年1月 豊橋駅発行

 上掲の表紙券とは異なる時期に購入した「カルテットきっぷ」の券片ですが,2012年1月に発行されたものとは注意書きがかなり異なっています.

 しかし,書いてある内容はほぼ同じです.異なる点を探すと,乗車変更不可,ということが追加されたくらいで,このような書き方はマルス発券のものとほぼ同じです.

 なお,実使用時には豊橋駅から関西本線の桑名駅まで使ったため,豊橋駅「みどりの窓口」で予め関西本線の名古屋市内最遠駅である春田から桑名までの乗車券を購入して使用しました.(2017年10月5日記述)




2014年5月 豊橋駅発行

マルス発券の「カルテットきっぷ」

 2014年4月の消費増税後にマルス端末で発券された「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」です.前年の2013年発行のものとレイアウトも注意書きも何も変わっていません.

 実使用では津駅まで乗車したため,前掲の桑名駅までの使用時と同様,豊橋駅「みどりの窓口」で予め春田駅から津駅まで(伊勢鉄道経由)の乗車券を購入しました.

 券面の着駅は「(伊勢線)津」となっています.感覚としては,JR津駅まで,伊勢鉄道経由で行っただけですが,この場合はJRの津駅なのか,伊勢鉄道の津駅なのか,明確に区別されます.

 実際に津駅へ行くと,これら2社の他,近鉄とも共同使用駅となっており,不思議な感覚がします.(2017年10月5日記述)




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