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お得なきっぷの買い方ガイド 〜名古屋往復きっぷ

(2010年8月5日作成,2012年11月2日最終更新)

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2009年12月31日 豊橋駅発行

土休日用名古屋往復きっぷ

 JR東海と名鉄との熾烈な旅客獲得競争区間である豊橋〜名古屋間の特別企画乗車券です.このきっぷは平日と土休日で価格を変えており,平日は1800円,土休日は1500円です.

 豊橋〜名古屋間のJR普通運賃は1280円もします.同様に名鉄と併走する名古屋〜尾張一宮や名古屋〜岐阜では特定運賃を設定して乗車券そのものを安くしていますが,豊橋〜名古屋間にそのようなサービスはなく,2005年のこの特企券の出現は画期的でした.

 この特企券の良い点は価格の安さと,何よりも次の項で紹介しますが,「往復きっぷ専用新幹線変更券」の安さです.

 一方,欠点は往復券でありながら有効期間が当日のみであること,そして何よりも「乗越精算不可」という,「やっぱりJR東海ってセコくて意地悪なんだ」と思わざるを得ない不便なルールです.券面の注意書き(箇条書き)には,
・乗越精算不可
・乗越しの場合は乗車駅から下車駅までの所定の運賃との差額が必要
・新幹線を利用の際は乗車前に新幹線変更券をお求め下さい
・途中下車前途無効
・発売当日限有効
・復路券が伴う時のみ有効(以上,ゆき券面)/払戻は往復未使用に限る(以上,かえり券面)

とあります.乗越し精算不可,ですから,例えば豊橋から岐阜までこの券の「ゆき券」で行った場合,着駅の岐阜での精算額は「所定の運賃1890円-ゆき券分(1500÷2)=1140円」も支払わなければならないようです.もちろん,このような理不尽な精算方法を防止するために,一度名古屋駅改札を出て,名古屋から岐阜までの乗車券(450円)を買って岐阜まで行けば問題はありませんが.(他にこの「名古屋往復きっぷ」を使用する前に乗越し区間の乗車券を別途購入しておけばこのような精算にはならないことが分かりましたが,この特企券設定当初からそのような扱いとなっていたかは不明です).

 この券の精算では駅員と乗客のトラブルというか,もめごとがかなり多いようです.弁天島駅へ行った際,出札窓口で,とある女性客が駅員に「ここで名古屋往復きっぷは売っていますか?」と聞いていました.駅員は「ここでは売っていません,二川か豊橋まで行かないと売っていません」等とだけ答えればいいかと思いますが,さらに続けて「名古屋から帰りの精算は一旦豊橋で改札出ないと名古屋から弁天島の運賃と同じになりますからね」と念押し?のような感じで説明していました.

 このような場合,前述のように予め乗越し区間のきっぷを購入してある場合,「所定の運賃との差額」精算ではなく,それらのきっぷ全てが有効になるようですから,弁天島で豊橋までの往復乗車券を予め購入しておいて,名古屋までの行きで一旦豊橋で改札を出て,「名古屋往復きっぷ」を購入,帰りは名古屋から豊橋駅で改札を出ることなく,「名古屋往復きっぷかえり券+弁天島〜豊橋往復乗車券のかえり券」で出場ができるようです(が,作者は未確認です).(2010年8月5日記述,2012年10月29日加筆修正)




2009年12月31日 豊橋駅発行

土休日用名古屋往復きっぷの「新幹線変更券」

 名古屋往復きっぷのほか,JR名古屋〜豊橋カルテットきっぷという特企券を購入した場合,別途「新幹線変更券」を追加することで東海道新幹線の「ひかり」または「こだま」の自由席を利用することができます.この「新幹線変更券」も平日と土休日で価格を変えてあり,平日は500円,土休日は380円です.かつては土休日も500円でしたが,2008年のお試し期間を経て,2009年3月から常時土休日380円になっています.

 右下の画像が「往復きっぷ専用新幹線変更券」です.なぜか括弧書きで「新幹線特定特急券」と入っていますが,特企券のためそのような表記は不要と思うのですが,実態は不明です.

 平成21年(2009年)12月31日は木曜日でしたが,土休日扱いの日でした.当日は帰りのみ,東海道新幹線で豊橋に戻っていますが,プラス380円で東海道新幹線に乗れるのは本当にお得です.JR東海はこの券に関する前述の乗越し精算の理不尽なルールや,各種新幹線回数券類のごく僅かな値引率,東海道新幹線が経由に絡む周遊きっぷのアプローチ券はたったの「5%引き」(601キロ以上は往復割引との距離的な絡みがあるためか,20%引き)など,JR東海のケチ臭くて意地悪としか思えない特企券類営業戦略にはあきれ返りますが,この土休日用の「新幹線変更券」380円は本当に安いです.

 競合する名鉄でJRのグリーン車に相当する「ミューチケット」が350円,同距離のJR東日本首都圏グリーン料金(ホリデー)が750円,東海道線JR東海区間のホームライナー乗車整理券が310円,などと比較しても,この「新幹線変更券380円」は格安です.名鉄の場合,350円をプラスしても普通車と速さはなんら変わりませんが,新幹線は313系「特別快速」をはるかに凌ぐ速さです.

 このように,土休日の「新幹線変更券」が大変にお得であることは作者も一部の豊橋在住の人に説いているのですが,「特別快速でいいじゃん」と言って,380円を節約しようとしています.せめて帰りだけでも380円を払って新幹線で快適に,素早く帰宅するのが得策だと作者は思います.この「名古屋往復きっぷ」が手元あるから380円の追加だけで新幹線に乗れるんですよ,と声高に言いたいところです.

 ちなみに,新幹線についても乗越し精算は「所定の運賃(と料金)との差額」が請求されます.「新幹線変更券」の券面に表記されている「区間の連続した他のきっぷとの併用不可」の文言がそれです.乗越し区間の新幹線回数券や乗車券+特急券等を持参していてもダメ,ということで,とにかくこの特企券を利用した場合,名古屋駅か豊橋駅(行先駅側)の改札を一旦出場して,改めて特企券の区間からはみ出す部分のきっぷで入場しないと,着駅で「所定の運賃(と料金)との差額」が請求されてしまう,という,JR東海ならではの意地悪なルールが炸裂します.(2010年8月5日記述,2012年1月13日加筆修正)




2009年11月14日 豊橋駅発行

名古屋往復きっぷの途中下車前途放棄

 「名古屋往復きっぷ」で乗越しした場合,乗車駅から下車駅までの「所定の運賃との差額が必要」ですが,この往復きっぷの範囲内で下車する場合,「所定の運賃との差額」は不要です.

 豊橋〜刈谷間の運賃は820円です.土休日用名古屋往復きっぷの片道あたりの価格は750円ですから片道あたり70円お得です.平日用の「名古屋往復きっぷ」は1800円で片道当たり900円しますので,豊橋〜刈谷間の利用であれば普通に片道乗車券を買った方が安くなります.

 この「名古屋往復きっぷ」で途中下車する場合,「前途無効」なだけですから「所定の運賃との差額」は請求されません.

 右の画像の右側の券は刈谷駅で「途中下車」し,きっぷを持ち帰りたい旨申告して前途無効の「無効/刈谷」印を押してもらった「ゆき券」です.

 このきっぷのかえり券についても「区間の途中駅」である刈谷駅から乗車可能です.画像左側の「かえり券」の入場駅はこれも刈谷です.

 このように,所定の運賃より高いか安いかで精算方法が決まるのではなく,あくまで「乗越し」した場合に「所定の運賃との差額」を収受するルールとなっています.(2010年8月5日記述)




2012年10月19日 豊橋駅発行

平日用名古屋往復きっぷ

 右画像は平日用の「名古屋往復きっぷ」です.下線が入ったきっぷ名の箇所に「土休日用」の文言がないのが大きな違いです.

 土休日用名古屋往復きっぷの価格は1,500円ですが,平日用は1,800円です.片道あたり900円となるため,「名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」1枚あたり(850円)よりも高い設定です.(2012年11月2日記述)




名古屋往復きっぷと特急列車の「部分的」な利用の組み合わせ例

2012年6月9日 豊橋駅発行
 

 豊橋から新大阪まで日帰りした際に利用した「名古屋往復きっぷ」と「名古屋〜新大阪」の往復乗車券です.豊橋〜新大阪間の営業キロは259.0キロです.運賃は241〜260キロ帯の4,310円,とはなりません.新大阪は大阪市内の駅のため,豊橋〜大阪間の262.8キロで運賃計算をするため(旅客営業規則86条),ワンランク上がって4,620円になります.このように,特定都区市内制度によって運賃で損をする場合もあるため,「得しない制度」と揶揄されたりします(逆にこの制度により恩恵を受ける場合もありますが).

 このようなことから,豊橋〜新大阪を単に名古屋で区切って買っても安くなります(分割購入).1,280(豊橋〜名古屋)+3,260(名古屋〜新大阪)=4,540円です.

 普通乗車券でも名古屋で分割して購入した方が安いのですから,「名古屋往復きっぷ」等のトクトクきっぷ併用でさらに安くできます.移動した6月9日は土曜日でしたから,「土休日用名古屋往復きっぷ」となり,価格は1,500円,片道あたり750円です.

 750+3,260=4,010円.通しの普通運賃より片道あたり510円,往復で1,020円も安くなります.

(但し,乗車券分割プログラムを公開しているページ(2012年10月現在のURL:http://bunkatsu.info/)で計算すると,「名古屋往復きっぷ」を使わずとも,普通乗車券を大高,京都で区切って3枚の乗車券にすると,
豊橋〜大高(60.0キロ)950円
大高〜京都(160.0キロ)2,520円
京都〜新大阪(39.0キロ・特定区間運賃)540円
となり,合計4,010円になるようですが,3分割以上の乗車券に分けて発券してもらう際には出札担当職員の作業が煩雑であること等,作者としては抵抗感もあり,あまり感心できる買い方とは思いません.)

 

2012年6月9日 豊橋駅発行
 

 豊橋〜新大阪間の移動で考慮することは,果たして全区間東海道新幹線で移動することが得なのか,という点です.まず,豊橋に停車する「ひかり」は2時間に1本程度しかなく,不便であり,しかも名古屋以遠は新大阪まで各駅に停まる「こだま」補完の「ひかり」というニュアンスの強い列車で,メリットをあまり感じません.「こだま」で向かってもいいのですが,三河安城や米原で(ほぼ必ず)待避があることなどからなんとなく損な感がします.

 さらに考慮しなければならないのは,「名古屋往復きっぷ」や「JR名古屋⇔豊橋カルテットきっぷ」の場合,豊橋〜名古屋間(を含ん)で新幹線を利用する場合,新幹線定期券を除いて区間の連続する他のきっぷ(新幹線回数券や普通乗車券等)と組み合わせて利用不可という制約がある点です.

 例えば,事前に「名古屋往復きっぷ」「往復きっぷ専用新幹線変更券(豊橋⇒名古屋新幹線特定特急券に相当)」「名古屋〜新大阪の往復乗車券」「名古屋〜新大阪の新幹線自由席特急券」を所持して豊橋から通しで新大阪まで新幹線で行くことはできません.着駅の新大阪駅または車内で豊橋〜新大阪間の普通運賃と新幹線自由席特急券と,「トクトクきっぷ」類の差額を徴収され,名古屋〜新大阪間の乗車券,新幹線自由席特急券については払戻し(払戻し手数料が別途請求されるかは不明)の処理になるかと思います.

 つまり,豊橋〜新大阪間の正規の新幹線利用運賃,特急料金による計算をされます.これを避けるためには,名古屋駅で新幹線を降り,一旦,新幹線改札の外へ出場する必要があります.「名古屋往復きっぷ」類を利用して名古屋以遠や豊橋以遠へ東海道新幹線を利用する場合,いずれの駅も跨いで利用することは不可です.これは在来線のみを利用する場合のルールと異なります(在来線の場合は事前に乗り越し区間の乗車券類を所持していれば,改札外に出場する必要はありません).

 本項で紹介した区間,豊橋〜新大阪間の移動の場合,名古屋で一旦改札を出るのであれば,全区間新幹線利用に拘る必要は薄くなります.豊橋〜名古屋間は在来線も特別快速等の運転が充実していることから,豊橋〜名古屋間は在来線移動とし,名古屋〜新大阪間のみ新幹線を利用とした方が価格面からも,「のぞみ」にも乗れるという点からもメリットはあります.

 以上のように,トクトクきっぷと普通乗車券とを「分割購入」のように組み合わせ,かつ,特急列車(新幹線)を部分的な利用に抑えた乗車方法を紹介しました.なお,このような乗車での注意点は,「名古屋往復きっぷ」が往復タイプのきっぷであるにもかかわらず,当日のみ有効という点です.日帰り旅行ではこのような利用ができますが,1泊以上の場合は不可ですので,注意が必要です.(2012年11月2日記述) 




2012年9月 豊橋駅発行

マルス発券「名古屋往復きっぷ」

 ここまでに紹介した「名古屋往復きっぷ」はすべて自動券売機券ですが,マルス端末で発券されたものを紹介します.

 豊橋方の発・着表記は,ゆき券が「豊橋ゾーン(豊橋〜二川・豊川)」,かえり券が「豊橋ゾーン(豊橋〜豊川・二川)となっています.自動券売機券は「豊橋ゾーン」という表記がありません.

 なお,かえり券の表記の方が飯田線豊橋〜豊川間の各駅も「豊橋ゾーン」に含まれるニュアンスが伝わってきて良いかと思います.ひょっとすると「ゆき」券の「豊橋〜二川・豊川」の表記はミスかもしれません.大型時刻表(JTB時刻表2012年11月号)の該当ページでも区間「名古屋市内⇔豊橋〜豊川・二川(豊橋ゾーン)」と表記されています.

 ゆき・かえり券片にある注意書きですが,一番上の「乗越し時の別途精算不可」のみ,フォントサイズがやたらでかくなっています.この乗越し精算不可のルールについては当ページの冒頭で述べたのでここでは省きます.

 マルス券には青春18きっぷサイズの「ご注意」券が付いていました.自動券売機券にはない注意書きがあります.

 「このきっぷは,名古屋市内〜豊橋ゾーン間(または新城ゾーン)をご旅行されるお客様を対象に,発売しております.そのため,ご利用方法にも特別な条件を設けさせて頂いております.」ではじまり,乗越し精算のルールについての説明が続き,最後に

「上記条件でご利用されない場合,未使用時に限りこのきっぷを払い戻し致します.有効期間内に駅係員までお申し出下さい」とあります.「新城ゾーン」(三河一宮〜本長篠間が該当)とあるのは,新城ゾーンの「名古屋往復きっぷ」も同じ様式の「ご注意」券が付くためと思われます.なお,新城駅における「新城ゾーン」の発売は,駅窓口営業時間が限られていることから,駅独自とも受け取れるルールが設定されているようで,新城駅待合室には詳細な案内もありました.

 自動券売機券にはない注意書きが見られますが,この券の「ご注意」にあるように,「特別な条件」がいろいろ設定された特企券のため,使用には注意が必要です.(2012年11月2日記述)




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