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姫路市交通局モノレール線(姫路駅〜手柄山駅)

(2010年8月28日作成,2011年10月12日最終更新)

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姫路市交通局モノレール線 姫路駅〜大将軍駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 姫路駅から市街地の中をほぼ南東に向かって,かつてのモノレール跡が残っている.この「廃線跡」は姫路市交通局モノレール線の跡で,1966年に姫路〜手柄山間1.6kmが開業したものの,利用者数低迷,高額な維持費などが災いして僅か8年後の1974年に休止(廃止は1979年)した悲運のモノレールである.当サイトでは2009年と2011年に探索した写真を簡単な説明のみでご紹介する.(2010年8月28日記述,2011年10月12日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 姫路駅〜大将軍駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 モノレール橋脚とビルが一体となった箇所では橋脚類撤去が困難なためか,建設から40年以上経ても残置されている.左のビルが後述する「大将軍駅」が入っていた建物.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 姫路駅〜大将軍駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 唯一の途中駅「大将軍駅」は住宅ビル(高尾アパート)にモノレール線と一体となって建設された.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 ビルの3階部分と思われる高さに設置されたガイドレール(橋桁).写真の手摺はホーム端の手摺,いわゆる「棒線駅」だったらしい.写真の「鳩」であれば駅構造の詳細も分かるが,一般には立ち入り禁止となっており,現況確認は不可.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 ビルの隙間から見た大将軍駅ホーム.壁面に落書きが見えている.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 街中にローマの水道橋の如く残るモノレール跡.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 鳩が止まっている頭頂部にレールが見えている.姫路市営モノレールは跨座式のうち,「ロッキード方式」を採用しており,この頭頂部レール上に小径の車輪が載り,さらにレール頭部を車輪状のもので挟みこむ構造だった.また,橋桁の両脇下部にあるレールにも側面から車輪を挟むようにして走行していた(後述).なお,写真で橋桁側面に見えているのはレールではなく,饋電線(第三軌条).(2010年8月28日記述,2011年10月12日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 山陽新幹線高架下をアンダーパスする箇所.写真ではちょうど新幹線が通過中.右のレンガ積みの建物は山陽色素(株)姫路第二工場.モノレール下は畑になっていた.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 運河状の川,レンガ積みの工場,新幹線の他,奥には高架となった山陽本線も見ている.山陽本線部分で用地(空間)確保のため,モノレールは撤去されている.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 モノレール橋桁側面には鉄製の棒状のものとガイシが見えているが,これが架線に相当する饋電線(第三軌条).(2010年8月28日記述,2011年10月12日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 山陽新幹線との交差部.山陽新幹線の開業が1971年,モノレールが1966年から1974年まで営業していたので,3年間はお互いの営業車両が交差していたことになる.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 山陽本線の高架化が進んだため,その交差部のモノレールは撤去された.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 微妙なカーブを描いており,「遺跡美」を見せていた.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 終点の手柄山駅は手柄山公園という高台にあった.駅は写真のツタが絡む建物の中にあり,モノレールはこの建物まで勾配を登っていく線形をしていた.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 終点・手柄山駅の入っていた建物.写真中央下部の樹木の奥に駅の開口部があり,ここにモノレールが敷設されていたが,現在では橋桁類は撤去されている.なお,この建物内には営業に使っていた車両がそっくりそのまま入っており,駅構造もほぼ原形のまま残っていた.この探索をした5ヵ月後の2009年11月に1日限りだが車両の一般公開があり,さらに手柄山駅の整備が行われ2011年4月にモノレール車両等の常設展示がされている.(2010年8月28日記述,2011年10月12日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 大将軍駅〜手柄山駅 2009年6月9日 Nikon Coolpix S600

 手柄山駅付近から姫路駅方面を見たところ.写真中央にモノレールの遺構が写っている.山陽新幹線高架の他,姫路城も見えた.(2010年8月28日記述)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2011年9月30日 Nikon D200 Ai Nikkor 24mm F2S

 2009年から手柄山駅周辺の整備が行われ,新たに高架の歩道が設置された手柄山駅開口部跡付近.レンガ積み建物外壁のツタも大部分が取り払われてしまっていた.(2011年10月1日記述,10月2日,12日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2011年9月30日 Nikon D200 Ai Nikkor 24mm F2S

 手柄山駅の建物全体の改修工事を行い,2011年4月にモノレール駅も含めて「手柄山交流ステーション」として大幅に整備して公開を開始した.モノレール展示は無料で見学可能だが,手柄山駅跡の改修は激しく,オリジナルの外壁等は恐らく大幅に失われてしまったものと思われる.車両がほぼそっくりそのまま残っていたのは幸いだったが,もう少し駅の原形を残して展示する努力をして欲しかったと思う.

 車体はアルミで前面に曲面ガラスを用いる等,製造費は相当にかかったであろう.(2011年10月1日記述)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2011年9月30日 Nikon D200 Ai Nikkor 24mm F2S

 モケットこそ張り直されているが,ほぼ原形と思われる車内.天井のファンデリアは外気との換気装置で,いわゆる空調ではないらしい.(2011年10月1日記述)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2011年9月30日 Nikon D200 Ai Nikkor 24mm F2S

 手柄山駅の室内展示にはかなりがっかりしたが,建物外に展示されていた「ロッキード式モノレール」の主電動機及び駆動装置全般の展示は良かった.最高時速160km/h運転も可能だったと言われる構造をつぶさに見ることが可能.建物内の「車体ばかりで下回りが全然見られない展示」の鬱憤を晴らせる.側面最下部のレールが安定用レール,その上のガイシに載ったレールが第三軌条で集電装置も見えている.コンクリート軌道の最上面に走行用レールがある(後述).(2011年10月1日記述,10月2日加筆修正)



姫路市交通局モノレール線 手柄山駅 2011年9月30日 Nikon D200 Ai Nikkor 24mm F2S

 コンクリート軌道上面の中央に1本設置された走行用レール上面に小系車輪があり,さらにそのレールを両側から挟む車輪の構造が分かる.なお,上面の車輪手前には車止めが設置(溶接?)されている.ガチガチのコンクリート上のレールを走るモノレールということで,一体どんな乗り心地とサウンドだったのか,興味がある.(2011年10月1日記述)



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