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録音機器

(2011年1月26日作成,2011年1月31日最終更新)

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TEAC TASCAM DR-07 2010年3月購入

TEAC TASCAM DR-07(Linear PCM Recorder)

 当サイトの制作雑記「録音エラーが多発したMDレコーダー」(2010年3月5日)のページでも紹介しましたが,それまで録音機として使用していたMDレコーダー(後述)の調子が悪くなってきたこともあり,2010年3月から新たにリニアPCMレコーダー(以下,ICレコーダーと表記)を導入しました.

 2010年にもなるとICレコーダーの価格もかなり下がり,当時買い求めた右写真のTEAC TASCAM DR-07は1万円代でした.プラ筐体で強度に疑問があるものの,軽量で操作感も悪くなく,重宝しています.

 本体にはステレオマイクロフォンが付属しますが,収録音は軽く,音像の立体感にも乏しいので,もっぱらSONY ECM-979の出力コードをステレオ・ミニジャックへ変換(後述)し,本機のマイク入力端子(写真右端)に繋いでナマ録しています.

 ICレコーダーのラインナップは2010年現在,それほど充実してはいませんでしたが,この機種に決定した決め手は,「PCM(WAV)録音」「サンプリング周波数44.1KHzが選択可」という最低ラインをクリアしていたこと以外に,録音メディアがSDメディアカードで,SDHCメモリカードにより最大32GBまで将来的な「拡張」が可能という汎用性を持っていること(2011年1月現在,16GBのカードを使用しています),電源は入手容易な単3形乾電池使用,外部マイク入力端子を装備していること,そしてやはり「価格」でした.

 音質は他のICレコーダーと比較していないので何とも言えませんが,従来使用していたMDレコーダーより明らかに音の解像度は増しています(ATRACとWAVの違いと思われる).例えば小さな音を録音し,再生した際にその「音像」が捉えやすい気がします.但し,レベルオーバーの大音量が入った際の音の歪みに関しては以前よりさらにキツい,汚い音になった感じです.

 しかし,ナマ録は録音機よりも圧倒的にマイクが音質を左右すると思います.音の「入口」がしっかりしていないことには,いくらいい録音機を使っても,マイクの「悪さ」ばかりが際立つだけです.マイクについては後述します.

 操作感の良さですが,これは液晶に必要充分な情報が表示されることに尽きます.モノクロ表示ですが何も不満はありません.かつて使っていたMDレコーダーの項でも述べますが,モニター表示の情報量は充分なものになりました.(2011年1月19日記述,2月3日加筆修正)




Panasonic SJ-MR220 2002年3月購入

Panasonic SJ-MR220 (MD Recorder)

 鉄道サウンドのナマ録をはじめようと思い立ち,新潟市の某家電量販店で購入した録音機がコレでした.価格は当時3万円台でしたので,カセットテープの録音機を買った方が安く上げられましたが,カセットとMDでは操作性,保存性,ヒスノイズなど,根本的な違いが大きいため,カセットテープレコーダーを買う予定は当時は微塵もありませんでした.

 当時,デジタルの録音機の選択肢としてDATレコーダーもありましたが,DATが一般に普及していなかったため,価格面等でこれも選択肢には上がりませんでした.

 SJ-MR220(以下,MDレコーダーと表記)は今見ても小型の録音機ですし,筐体は金属で作られているため,そこそこ強度もあり,見劣りしません.但し,操作性はイマイチで,写真の本体中央部にある「ENTER」や録音レベル等を調整する「+」「−」ボタンは押下した感覚がまったくなく,ボタンの機能が作動したのか,していないのかどうかを上部の「表示パネル」で確認しなければなりませんでした.この「表示パネル」はモノクロの液晶で,バックライト機能もないため,暗闇では何が表示されているのか分かりませんでした.

 表示パネルにはレベルメーターがあるのですが,左右チャンネル独立のものではなく,(恐らく左右チャンネルを混合した)モノラル・メーターとなっており,ナマ録の際にはきちんと両チャンネルの入力があるのかどうかが表示のみでは不明で,これも欠点でした.他には録音をする場合,写真の本体右上にある「REC」レバーを右にずらして「録音待機」状態にするのですが,これも表示パネルを見ないと「待機」状態になったのかが分からず,また,「待機」状態にあるにもかかわらず,もう一回レバーをずらしてしまうことがあり,こうしてしまうと,標準録音での待機から「LP2」「LP4」への待機へと切り替わってしまうため,意図せずにLPモードで録音してしまったことが何度かありました.

 写真には写っていませんが,乾電池ケースという外部電源(単3形乾電池1本)を別途装着が可で,これは重宝しました(写真の下部に取り付けます).

 MDレコーダーによるナマ録の欠点として,録音途中でディスクが時々回転するため,その回転(モーター)音をマイクが拾ってしまうというものがあります.この回転音が意外に大きな音で,マイクとレコーダーを離して録音できる環境であればほとんど問題はないのですが,距離が近かったり,静寂な夜のナマ録等ではこの回転音に悩まされました.しかし,ICレコーダーに代えてからはそれも解消されました.(2011年1月26日記述,2月3日加筆修正)




SONY ECM-717 2002年3月購入

SONY ECM-717 (Back-electret condenser microphone)

 前掲のMDレコーダーを購入した頃(2002年)の定番の小型マイク.マイクの電源はプラグインパワーまたは内蔵電池(LR44)かを選択可能で,MDレコーダーのマイク端子はプラグインパワーでしたので,実質,マイク側の電池は不要でした.

 端子はミニジャックでしたが,このプラグとMDレコーダーのマイク端子との相性がバツグンで,非常にしっかりと固定されました.また,ジャックとコード接合部は90度になっていましたが,この仕様もジャック抜けのトラブル防止に大いに役に立っており,重宝しました.

 ステレオで音質も良く,特に不満はなかったのですが,やはり低音が軽いこと,微小な音を拾わないこと,遠近感に乏しいことなど,使っているうちにいくつか不満が出てきました.ナマ録を開始した当初は,「車内放送が録れさえすればいい」「添乗走行音で,鉄橋を渡ったとか,トンネルに入ったとか分かればいい」くらいの気持ちで録音していましたが,徐々に欲が出てきたことにより,次掲のマイクロフォン「ECM-979」を試しに一度使ってみたところ,まったく違う「世界」が録れることに驚愕し,ECM-717の出番はほぼ皆無になりました.但し,台湾へ旅行に行った際の鉄道サウンド録音では,ECM-979での録音は荷物が嵩張ることと,目立つ恐れがあることから,ECM-717を持参しました.

 ECM-717に限ったことではありませんが,野外録音では風ノイズがどうしても入ります.ECM-717には防風用のウィンド・ジャマーは付属あるいは別売はしていないようですが,冬であれば手袋をかぶせたりすれば防風効果は得られます.

 最近までECM-979の故障時等の予備として,この717も必ず携帯していましたが,録音機がICレコーダーに変わり,小型マイクが内蔵されていることから「予備」としての出番もなくなり,ECM-717は手放しました.(2011年1月26日記述)




SONY ECM-979 1987年4月頃購入

SONY ECM-979 (Back-electret condenser microphone)

 野外でのナマ録用ではなく,明らかにスタジオ録音業務用に開発されたマイクと言えますが,野外でも,車内でも,鉄道サウンド録音で猛烈な威力を発揮します.写真のマイクですが,鉄道サウンド録音で使い出したため,筐体外部がかなり傷んでいます.

 指向性角度調整が可能で,0度から150度まで無段階調整できるダイヤルが付いています.本来,車内放送等を録音するのであればこの角度調整をいじるべきなのでしょうが,作者は常に150度で録音しています(ごくたまにダイヤルがずれているのに気付かずに録っていることもありますが).

 付属のウィンド・ジャマー(=ウィンドスクリーン:写真の箱上の黒円筒形物)もありますが,嵩張ることと,野外での使用が考慮されていないためか耐久性がいかにもなさそうなため,作者は箱上右のウィンド・ジャマーを自作しました.材料は100円均一のイアマフラーです.これを適当に切り出して縫合し,差込口にはゴムバンドを縫い込みました.これをマイクに被せて使用しています.

 マイクコードはかなりの極太で,コードそのものが特に車内ではノイズを拾いそうですが,そこまで気にしていられないので,特に対策は施していません.ピンジャックは標準(しかも左右独立)なので,これを次掲のコネクタでステレオ・ミニに変換しています.この標準ジャックが曲者で,使用しているうちに汚れが付いてきたためにノイズを発生させたことがありました.この時はノイズ発生原因が分からず,せっかく苦労してナマ録したものがザーーーっというノイズで聞けたものではなかった苦い経験がありました.

 電源はプラグインパワーでは取れず,ECM-979本体に電池(単3形1本)を入れて使用します.指向性角度調整ダイヤルの下部にあるスイッチが電源スイッチで,当然入れ忘れると何も録れず,録音終了後も入れっぱなしにすると電池が消耗していくという不便なもので,ECM-717のようなプラグインパワーの手軽さとは異なります.このスイッチの入れ忘れは多発しており,これぞという録音を何度逃したか分かりません(作者は鉄道サウンド録音でヘッドフォン等によるモニターは全く行っていないことも原因の一つですが).

 サウンドですが,ダイナミックレンジ,遠近感,距離感は抜群です.列車の通過音等は遠くのかすかな音から接近〜遠ざかる音まで,リアルに再現してくれます.ECM-717を使っていた際にはマイクのほぼ正面に音が来たときだけ録音され,「いちおうステレオでは録れるが,立体感はまるでなし」という状態でしたので,大きな違いが得られます.

 超高音,超低音もしっかり拾いますので,音像の再現性はすばらしいです.例えばDMH17系エンジンの車内録音もECM-717ではまるでスクーターの音のようでしたが,ECM-979ではリアルに録音してくれます.ただし,各種ノイズも拾いやすく,マイクそのものが受ける振動も大きく,前述の電源スイッチの入れ忘れ等による失敗も発生しやいため,EMC-979による録音は「ハイリスク・ハイリターン」なものとなります.それだけに,ノイズなく録音出来た時に得られるサウンドは「鉄道ってすばらしい!」と思わずには居られません.

 2011年現在,ECM-979は製造終了していますが,後継機種に当たるSONY ECM-999が発売されています.

 このマイクは重く,嵩張るため,長期の旅行では持参をためらってしまいますが,蒸気機関車ナマ録ブーム時代のカセットデンスケ「SONY TC-2850SD」等に比べればまだ軽くて小さなものだと思います.(2011年1月26日記述)




Victor CN-213A 2003年1月購入

Victor CN-213A(標準ジャック×2〜ステレオミニプラグ)

 前掲のSONY ECM-979は左右独立の標準プラグ(モノラル)のため,MDレコーダーのマイク端子には入りませんでした.そこで電気屋でモノラル標準ジャック×2からステレオミニに変換するアダプタを取り寄せることにしました.こんなマニアックな変換プラグが発売されているのか懸念されましたが,ビクターから発売されていることが分かり,購入しました.右の写真の標準ジャックはECM-979のものです.

 左右独立のモノラル標準を受けるジャックは,「L」「R」が表示されており,これを入れ間違えると左右逆録音になってしまうため注意が必要です.ミニジャックですが,これがECM-717のそれと異なり,MDレコーダーではなぜか抜けやすく,録音中に抜けていて録れていなかった,ということが何度あったか分かりません.ミニジャックが少しでも緩く入っている場合にはそれがノイズの原因となるらしく,ミニジャック近くのコードのほんの僅かな角度の違いでノイズの発生有無があるらしく,何度も悩まされました.ただ単に音を記録として残すだけであれば,ECM-717を使ったほうが失敗が格段に減少するのですが,やはりECM-979の高音質を得たくて,2011年現在もこの「ハイリスク・ハイリターン」なシステムを使っています.

 但し,録音機をMDレコーダーからICレコーダーに替えたことにより,ミニジャック部由来のノイズはほとんどなくなりました.なお,前述のように作者は鉄道サウンド録音時にヘッドフォン等によるモニターはまったく行っていません.MDレコーダーに付属していたステレオ・イヤホンは旅行に持参しますが,録音後のチェックに使うくらいで,ヘッドホンはナマ録では全く使っていません.(2011年1月26日記述)




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