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硬券料金券

(2009年3月5日作成,2014年8月1日最終更新)

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北近畿タンゴ鉄道 宮津線 久美浜駅発行 2008年1月

北近畿タンゴ鉄道の自社線内自由席特急準常備硬券

 久美浜駅には硬券の自由席特急券が準常備式で設備されていますが,使いもしないのについ買ってしまいました.北近畿タンゴ鉄道内の自由席特急料金は,20kmまで320円,50kmまで630円,90kmまで950円となっています.準常備式のため,当然50km,90kmにも断線があり,最遠の90kmまでを購入したいところでしたが,950円の出費はあまりに痛いので,最短の320円で我慢しました.

 自社線内の片道乗車券は緑地紋でしたが,自由席特急券は青地紋となっています.「赤地紋」でもいい気がしますが,赤はかつては北近畿タンゴ鉄道線内の「急行券」に使われていた色だったため,特急券は「青地紋」として区別したようです.作者が収集に訪れた時はすでに「急行列車」はなかったため,赤地紋の硬券急行券は入手できませんでした.

 北近畿タンゴ鉄道内完結の自由席特急券は券面にあるとおり,有効期間は「当日限り」です.ちなみに,JR線(国鉄)の自由席常備特急券類は通常,赤地紋となっています.(2009年3月5日記述,2010年10月12日加筆修正)




北近畿タンゴ鉄道 宮津線 峰山駅発行 2009年3月

北近畿タンゴ鉄道のJR連絡B自由席特急常備硬券

 北近畿タンゴ鉄道にはJRから乗り入れている特急列車が何本かあり,一部の駅では社線とJR線通しの常備硬券特急券を設備しています.

 右の画像は峰山から宮津・福知山・山陰本線経由の自由席特急券.行先の京都から新幹線との乗継があるため,この特急券は半額の「乗継自由席特急券」になります.券面表記ですが,JRの規程に合わせて「B」自由席特急券となっています.社線内の自由席特急券は前掲のように「発売当日限り」有効でしたが,JRとの連絡自由席特急券ではJRの規程に合わせて「2日間有効」となっています.

 また,この券の裏面には「天橋立駅で改札口を出ないときに限り乗継ぎ有効」とあり,天橋立始発の特急「はしだて」等への乗継が考慮されています.(2009年5月21日記述,2010年10月12日加筆修正)




大井川鐵道 大井川本線 金谷駅発行 2003年5月

大井川鐵道の「電車」急行券

 2009年現在,大井川鐵道の急行列車は「SL急行」しかありませんが,2003年8月までSL急行とは別にいわゆる一般の急行列車が存在しており,「電車急行」として区別されていました.

 「SL急行」と「電車急行」では急行料金が異なり,SL急行は560円ですが,電車急行は大井川本線全線に亘って一律の150円となっていました.この電車急行ですが,2003年8月に神尾駅構内で土砂災害が発生して一部区間が不通となったことを境にして運転が途絶えており,この急行券も2009年現在は出番はないようですが,券そのものの設備は残っているようです.

 この急行券の裏面を見ると,「JR東海の急行列車にはご乗車できません.」とあります.2003年5月当時,金谷に停車していた定期の急行列車はすでにありませんでした(急行「銀河」は通過).急行「東海」号が静岡以西まで運転されていたのも何年前だったのか調べていませんが,恐らくJR東海になってから金谷駅に停まる定期の急行列車は存在しないと思われるものの,わざわざこのような注意書きが入っていました.(2009年5月21日記述,2010年10月12日加筆修正)




JR東海 御殿場線 松田駅発行 2010年1月

小田急電鉄・特急「あさぎり号」硬券特急券

 特急「あさぎり」号は小田急電鉄新宿駅〜JR東海の沼津駅間を小田急小田原線・JR御殿場線経由で走る列車です.下りの特急「あさぎり」号が小田急小田原線からJR御殿場線内に入る際には小田原線渋沢駅〜新松田駅間(正確には新松田駅構内)にある連絡線を通ってJR御殿場線の松田駅に向かいます(上り列車はこの逆).松田駅1番のりばは2010年現在,特急「あさぎり」号専用ホームとして使われ,小田急とJR東海の乗務員はこのホーム上で交代します.また,運賃計算上,あさぎり号では新松田駅と松田駅は同一駅として扱われます.

 JR松田駅1番のりばに隣接する北口窓口で購入した上り「あさぎり」号の切符をご紹介します.特急「あさぎり」の座席指定システムの詳細は省きますが,JR松田駅北口窓口では小田急線内の「あさぎり」停車駅である本厚木,町田,新宿までの乗車券,特急券類が常備の硬券で設備されています.

 右の画像は本厚木までの特急券(指定席)と乗車券です.指定座席の発券は,JRのマルスに「あさぎり」号の座席は収容されていないため,小田急側にオンラインでアクセスする形で席番を「ひっぱって」来るようです.画像の一番上の券はマルス端末で発券されたいわゆる「指ノミ券」で,料金は印刷されていません.券の左上に囲み文字の「海」が入っており,POS端末券のようになっているのも興味深いです.また,この券自体が特急券ではないため,券面には「指定券」とだけ印刷されています.

 このような指ノミ券を確保したところで,次に窓口に設備されている当該区間の「特急券(特別急行券)」に日付を入れ,「指定券発行」の印を押します.画像の中段がそれです.券面に赤い斜線が1本入っているのは,小田急線上り用の特徴です*.日付はダッチングでした.作者はJR直営の窓口で日常的にダッチングマシンを使っている駅を松田駅以外に知りません.

 画像の一番下は本厚木駅までの普通乗車券で,「からゆき」の一般式です.この券のみ,発駅が松田ではなく,新松田になっています.指定の特急「あさぎり」号に乗り遅れても,この乗車券は当日限りは有効ですから,小田急新松田駅からこの乗車券を使って小田急小田原線の各列車に乗車することが可能なため,「新松田から」になっていると思われます.

 以上がJR松田駅北口窓口で新宿方面への上り「あさぎり」号の乗車券,特急券類を購入した際の状況で,松田駅から新宿方面への特急「あさぎり」号の乗車券類は,マルス端末から小田急電鉄の座席管理システムにアクセスする特殊なシステムと,常備硬券にダッチングという昔ながらのシステムが混在した特異な発券になっています.なお,小田急新松田駅に近い松田駅南口窓口でも特急「あさぎり」号の上り列車乗車券類は購入できるようですが,区間や券種によって,至近の小田急新松田駅で購入するように案内されることもあるようです(詳細不明).(2010年10月12日記述)

*)引用文献 真鍋裕司「私の座席券コレクションから」,鉄道ピクトリアル No.834「特集 座席指定列車」: 41-45.




JR東海 御殿場線 松田駅発行 2010年9月

小田急電鉄・特急「あさぎり号」硬券特急券・グリーン券

 特急「あさぎり」号には座席指定のグリーン(スーパーシート)車を2両連結しています.松田駅では新宿方面の上り「あさぎり」号のグリーン券も硬券で発売しています.

 右の画像は小田急電鉄新宿駅までのグリーン特急券,乗車券です.グリーン車の座席も普通車指定席と同様,松田駅のマルス端末から小田急電鉄の座席管理システムにアクセスしてグリーン座席を確保し,指ノミ券を発券します.券面には「指定席(グリーン)」と表示されています.座席が確保できたところで硬券の「特別急行券・グリーン券」に「指定券発行」の印を入れ,ダッチングで日付を入れます.

 小田急線内の松田〜新宿間グリーン(スーパーシート)料金は460円です.ほぼ平行して走るJR東海道線国府津〜新宿間の普通列車グリーン料金(事前購入)が平日950円,土休日750円ということを考えると爆安です.なお,JR松田駅北口窓口には松田〜新宿と松田〜町田間の硬券特急券・グリーン券はありますが,松田〜本厚木間はグリーン車利用が極めて少ないことから,硬券の設備はないようです(詳細不明).(2010年10月12日記述)




伊勢鉄道 伊勢線 鈴鹿駅発行 2010年4月

伊勢鉄道のJR連絡「自由席用」特急券

 第3セクターの伊勢鉄道伊勢線はJR線から直通する普通列車,快速「みえ」の他,特急「南紀」も乗り入れ,鈴鹿駅には特急「南紀」のすべてが停車します.

 鈴鹿駅は早朝夜間と昼間の一部時間帯を除き,出札が開いており,常備の硬券類も取り扱っていました.

 右画像は鈴鹿から名古屋までの自由席特急券の硬券常備券です.この券の最大の謎は自由席特急券でありながら,どこにも「自由席」の記述がなく,単に「特急券」とだけ印刷されていることです.

 但し,有効期間は2日間となっていますし(2014年4月1日から自由席特急券類の有効期間は1日になったが,2010年当時は2日間有効),座席指定を記入する欄もどこにもありません.

 webで情報を渉猟すると,かつてはこの券面の様式でありながら,「特急券」部分が「自由席特急券」となっていたものが発売されていたことが分かっています.そのため,この「特急券」とだけ印刷されている画像の券はエラー券とも言われていますが,果たしてそうなのでしょうか.

 さきほどから「自由席特急券」と書いていますが,鈴鹿から名古屋までの少なくともJR線区間(河原田〜名古屋間・44.1キロ)は「JR東海会社線名古屋〜新宮間の50キロまで(JR線区間通算)の自由席」であれば自由席の特急料金は630円(2010年当時,2014年4月から650円)の「特定特急料金」が適用されます.

 大型時刻表のいわゆるピンクのページを見ると,この「おトクな特急料金」の項の名古屋〜新宮間における注意書きに,「四日市〜津間を経由する場合は(中略)JR線(中略)特急料金の他,伊勢鉄道線の特急料金310円が別に必要です」とあります(「JR時刻表」2014年5月号p.947より引用).

 伊勢鉄道線の料金は「特急料金」とあります.指定席の場合も自由席の場合も伊勢鉄道線は「特急料金」であり,これをそのまま読んでいけば,伊勢鉄道で発行するJR連絡(自由席)特急券は「特急券」という表記でもいいような気がします.

 蛇足かもしれませんが,名古屋〜新宮間の「おトクな特急料金」(特定特急料金)はかつてはJR線の(通算)営業キロで30キロまで(310円)しかありませんでした.しかし,詳細な時期は分かりかねますが,それに「50キロまで」のキロ帯も加わったことから,「30キロまで」の特定特急券しかなかった時代の鈴鹿駅常備の名古屋までの特急券(前述のように河原田〜名古屋間の営業キロは44.1キロ)は「自由席特急券」となっていたものが,「50キロまで」の特定特急料金制度も加わった後に印刷されたものについては「特急券」という表記に変えた可能性もあるかと思います.

 以上のことから,作者は画像の「特急券」はエラー券ではないと思っています.(2014年8月1日記述)




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