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その他のきっぷ類(きっぷ以外を含む)

(2009年1月6日作成,2018年6月10日更新,2024年2月2日最終更新)

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信越本線 新潟駅発行 2008年1月

JR西日本の「みどりの窓口」でクレジットカードによりチャージした際のSuica履歴表示

 当サイトの「お得なきっぷの買い方ガイド>クレジットカードによる購入」の「クレジットカードによるSuicaへのチャージ」の項に記述しましたが,2008年6月まで,JR西日本のICOCAを扱っている「みどりの窓口」において,ICOCAの他に,JR西日本にとっては他社のICカードであるSuicaにもクレジットカードによるチャージが可能でした.

 画像はそのチャージを含む「Suica残額ご利用明細(履歴)」です.印字されている履歴のうち,12月の種別「カード」,利用駅「JR西日本」がそれに相当します.この時は京都駅の「みどりの窓口」において8,000円分をチャージしたので,3,000円分と5,000円分の2回に分けてチャージを行う必要があり,履歴もそれが反映されています.

 このようなJR西日本が行っていたクレジットカードによるICカードへのチャージも2008年7月から不可となったため,このような履歴は今では見られないものと思われます.ちなみに,11月の最後に錦糸町駅において現金により10,000円分のチャージを行っていますが,当時はJR西日本のこのサービスを知らず,ポイント還元のない現金チャージを1万円分も行ってしまったことになります.(2009年1月6日記述)




(山手線) 池袋駅発行(左)・東海道本線 豊橋駅発行 2010年1月

JR東日本とJR東海の券売機発券領収書相違点の一例

 JR東日本池袋駅と,JR東海豊橋駅の自動券売機で発券された領収書の書式相違点の一例をご紹介します.

 画像は2010年1月に自動券売機で購入した乗車券(左)と入場券(右),およびその領収書です.まず,大きく異なるのは,JR東日本池袋駅のものは「領収『証』」ですが,右のJR東海豊橋駅のものは「領収『書』」です.

 池袋駅では乗車券を買っていますが,領収書の「取引内容」には「乗車券類」とあります.一方豊橋駅のものは同じ年月に自動券売機で購入した「入場券」とその領収書ですが,「取引内容」には入場券であるにもかかわらず,「乗車券」と印刷されています.池袋駅の例のように「乗車券類」とした方がいいような気もします.

 JR東日本池袋駅の領収書には支払いの内訳として「磁気カード」(この時はオレンジカード利用で購入しました)とありますが,JR東海豊橋駅のものには支払方法についての内訳記述はありません.

 また,下方の箇条書きとなった注意書きですが,池袋駅のものは
「この領収証は大切に保存してください.」とありますが,豊橋駅は,
「この領収書は大切に保管してください.」というように,「保存」と「保管」という文言の違いが見られます.領収書も手元に集めて比較すると,相当に奥の深いものだということが分かりました.(2010年3月11日記述)




(東北本線) 上野駅発行 2010年12月

2010年度冬季用青春18きっぷ(マルス券)のご案内券

 2010年度冬季用(2010年12月〜2011年1月)の青春18きっぷでは青い森鉄道の八戸駅〜青森駅間に関する特例(以下,単に「特例」と表記)が付加されました.

 当サイトのきっぷ>常備軟券>常備特別企画乗車券のページで,「常備青春18きっぷ(赤い18きっぷ)のご案内欄」(項名は2010年度冬季用青春18きっぷの「ご案内」欄)として,この特例に関する一文を紹介し,同項でマルス券に関しては未確認,として記述しました(2010年12月10日現在).

 マルス券の「ご案内」券の文言が気になったので,12月13日にマルスの青春18きっぷを買ってしまいました.マルス券の「ご案内」券は3枚に亘ります.特例に関する記述は2枚目にあり,掲出した画像では文字が小さく潰れて読みづらいため,ここに記述すると,「ただし、青い森鉄道線の青森〜八戸間は通過利用する場合に限り普通列車の普通車自由席に乗車できます。当該区間で下車した場合(野辺地を除く)別に運賃が必要となります。」とあります.

 JR西日本管内で購入した常備軟券の「赤い18きっぷ」(以下,常備券と記述)のご案内欄(裏面)にある「特例」の箇所を書き出すと,「ただし青い森鉄道線の青森〜八戸間については,通過利用する場合に限り普通列車の普通車自由席に乗車できます.当該区間の青い森鉄道線で下車した場合,別に運賃が必要となります.」でした.マルス券と常備券では,「野辺地での途中下車の可否」についての記述の有無が異なります.

 マルスの「ご案内」券にある野辺地駅での途中下車に関する特例ですが,なぜ常備券にこのことに関する記述がないのか不明です.当初の考えでは野辺地での途中下車は認めず,その時期に常備券を印刷したものの,後日大湊線や野辺地駅の利用者への運賃上の不利を無くすために新たに野辺地途中下車に関する特例を追加したのかもしれません.そもそも,マルス券の「ご案内」にある説明文だと,青森〜八戸間の通過利用に対する説明にのみ主眼が置かれている感じで,大湊線(野辺地駅含む)から青森(以遠)または八戸(以遠)の利用(相互利用)に関しての可否がいまいち分かりづらいものとなっています.

 そんな懸案もささやかれたためか,JR東日本が運営するweb siteの「えきねっと/青春18きっぷ(URL:http://www.jreast.co.jp/tabidoki/service/seishun18/index.html)(URL及び文面は2010年12月14日現在)」では,
※青い森鉄道線の「青森〜八戸間」は、通過利用する場合に限り普通列車(快速含む)について、運賃を収受することなく利用できます。当該区間の青い森鉄道線で下車した場合、別に乗車区間の運賃が必要となります。ただし、野辺地駅に限り途中下車することができます。
例:青森駅から野辺地駅を経由して大湊線大湊駅へ向かう場合
(1)青森駅から大湊駅まで下車せず利用する場合
⇒「青森〜野辺地間」の青い森鉄道線の運賃は不要です。
(2)青森駅から浅虫温泉駅で途中下車して大湊駅まで利用する場合
⇒「青森〜浅虫温泉間」と「浅虫温泉〜野辺地間」の青い森鉄道線の運賃が必要です。


 となっており,大湊線からの利用(相互利用)に関しても使用例を挙げて補足してありました.

 ところで,なぜ2010年度冬用の青春18きっぷでは青い森鉄道の新規第3セクター移行区間でこのような特例を設けたのか謎です.いくつか考えられることの一つとして,青春18きっぷの発売開始日の2010年12月1日現在,八戸〜青森間はJR東北本線だったため,発売開始時の使用可能線区と,使用開始時の使用可能線区が不一致なのはおかしい,という考えです.しかし,それが理由であれば,通過利用に限定する必要はないはずです.

 もう一つ考えられるのは,それまでJR在来線と接続していた大湊線,八戸線が青い森鉄道によって分離されたため,便宜を図ったということでしょうが,それに近い状態になったIGR線開業時の花輪線好摩口でそのような措置(青春18きっぷによるIGR線盛岡〜好摩間の通過利用可等)がなぜ無かったのか等,いまいち納得がいかない点があります.そもそも大湊線から青森駅へ青春18きっぷで向かう場合に,野辺地〜青森間の青い森鉄道線運賃が不要,というのは,東北本線を第3セクター化した意味がないのでは?と思われても仕方がありません.

 いずれにしても,次回の「青春18きっぷ」,即ち2011年春季用が発売される時にどういう「特例」になっているのか,注目されます.(2010年12月14日記述,2011年1月13日加筆修正)




名鉄観光サービス発行・小田急線「あさぎり」特急券

名鉄観光 豊橋支店発行 2012年1月

 小田急小田原線とJR東海御殿場線に跨って運転されている特急「あさぎり」号の特急券は,JR東海とJR西日本の一部窓口でのみ発売可能ですが,JR線部分を含む(連絡)特急券に限られます.小田急線内完結の特急券をJRの窓口で発売することは不可ですが,小田急との提携旅行代理店(旅行会社)では可能です.

 上の画像は名鉄観光サービス(以下,名鉄観光と表記)で発券された松田〜新宿間の「あさぎり4号」特急券(下部)と同区間の乗車券(上部)です.特急券,乗車券と記述しましたが,旅行会社発券の乗車券類に代わるクーポンが正式な名称になるものと思われます.そのため,これら乗車券類を冊子状に束ねた表紙(画像左上)には「TRAVEL COUPON」(トラベルクーポン)と記載され,各券面左上には「普通船車券」とあります.

 特急「あさぎり」号の新宿〜御殿場間は全席指定となっており,特急券を発券するためには座席指定が伴います.名鉄観光では「あさぎり」号の特急券を購入することはできますが,発券されるまでかなりの時間がかかり,申し込みの翌営業日以降になることが通常のようです.画像の券も翌日の昼ころに「準備が出来ました」と言う電話があり,名鉄観光へ受け取りに行っています(つまり,名鉄観光店舗へ2日連続で行っています).

 恐らく名鉄観光店舗の端末は小田急の座席管理システムにアクセスしておらず,他の提携旅行会社に座席を押さえてもらい,その座席番号をクーポンの形で発券するものと思われます.

 なお,この乗車券,特急券を実使用する予定で東海道本線(在来線)を東進していたところ,当日の朝7:43頃,山梨県東部を震源とする地震(マグニチュード5.4(推定))が発生*)したため,乗車していた普通列車は蒲原駅付近から徐行運転となったばかりか,車内放送によると御殿場線御殿場駅〜国府津駅間は運転を見合わせているということでした.

 こうなると,「あさぎり」の乗車は難しいかと思っていましたが,案の定,その後の車内放送で「あさぎり」は運休,とのことだったので,そのまま東海道本線に乗り続けて熱海,小田原と出て,湘南新宿ラインで新宿まで行き,小田急改札で画像の券は全額払戻しを受けました.運休となった特急券の全額払戻しは確実として,乗車券については手数料を引かれるかと思いましたが,駅員に「ここまでは別料金を払って,他社線で回ってこられましたか?」と訊かれ,そうだと答えたところ,手数料なしの全額が戻ってきました.

 時間をかけて発券してもらった乗車券類だけに,実使用して手元に残したかったところですが,残念です.(2012年3月16日記述,3月17日加筆修正.列車時刻などの内容は2012年2月現在のものです.旅行計画等を立てる際には最新の時刻をお調べになりますよう,お願いいたします)

*) 2012年1月28日,毎日新聞東京版(夕刊)社会面(3版6面)より引用




ジェイアール東海ツアーズ発行・小田急線「あさぎり」特急券

ジェイアール東海ツアーズ 豊橋支店発行 2012年1月

 ジェイアール東海ツアーズ(以下,JR東海ツアーズと表記)も小田急との販売提携を結んでおり,小田急線内の特急券購入が可能です. そこで,小田急線内完結(松田〜新宿間)の「あさぎり」特急券と乗車券の購入にトライしてみました.

 今回は3月改正で廃止される「あさぎり」グリーン車に乗るべく,特急グリーン券の発券をお願いしました.JR東海ツアーズの接客ブースにはパソコン(発券用端末を兼ねているものと思われる)があり,窓口の職員がしばらくパソコンのキーボードを操作した後,一度裏手の執務室側に入りましたが,すぐにまた現れ,何分もパソコンを操作していました.そして,「今,発券します.」と言って,プリンタから出て来たのが上画像の2枚です.発券申し込みから10分以上はかかっていたと思います.

 画像上部は特急券(グリーン券)です.「グリーン特急券」の名称で乗車日の「あさぎり8号」グリーン座席(スーパーシート)が押さえられています.券は右側にミシン目が入った半券が付属したもので,いわゆる「もぎり」にも対応しており,各種施設への入場券類にも対応できる汎用券と思われます.

 券面を見ると,「あさぎり8号(RSE)」とあります.RSEは小田急20000形(Resort Super Express)のことと思われます.実際,「あさぎり8号」の運用は20000形ですが,JR東海371系運用の「あさぎり2,3,6,7号」の場合,どのような表記になるのか興味あるところです.

 また,券面の新宿到着時刻(19時36分)は印字されていますが,松田駅発車時刻は補充式です.右下の「小田急予約No.」と,それに続く5桁の数字はキャンセルコードと思われます.

 画像下部は松田から新宿までの乗車券です.注目は右下の「有効期間=2月3日から1ヶ月間」です.普通乗車券であれば,当日限り有効のはずですが,なぜか1ヶ月もの有効期間が設定されています.前掲の名鉄観光のものは「利用日」とあるだけで,有効期間についてはどこにも書かれていないことから,恐らく当日限り有効と思われます.この文言は大変に興味深いです.

 両券面の左下は黒背景白抜き文字で「JTB」とあり,その下に橙色の文字で印字されていた「JR東海ツアーズ」の表記を隠すようにプリントされています.恐らくですが,JR東海ツアーズの端末からJTBの端末へアクセスすることによって小田急線の乗車券類を発券するシステムのようです.JTBの端末が「中継」する形で小田急の座席管理システムへアクセスしたものと思われます.それで発券までに時間がかかったのかもしれません.

 この「JTB」表記が気になったので,後日,再度の「あさぎり」乗車予定機会を利用してJTB豊橋支店へ「あさぎり」特急券類の購入に行きました.JTBの窓口で「あさぎり」特急券を購入したいことを伝えると,「JR以外のきっぷは1件あたり別途525円の手配料が発生しますがよろしいですか?」と言われました.ここに掲載した名鉄観光,JR東海ツアーズでは小田急線の乗車券類発券に際し,手数料等は一切発生しなかったので,意外な回答でした.

 525円払ってまで「JTB発券のあさぎり特急券」をゲットしたいとは思いませんでしたので,購入はやめています.

2012年2月 小田急新宿駅新宿営業センター発行

 右画像は小田急電鉄の発券した同区間の「あさぎり8号」特急券,乗車券です.画像上部の特急券ですが,やはり「(RSE)」の表記が見られます.

 画像下部の乗車券ですが,松田から新宿,という表記ではなく,松田から小田急線750円区間とあります.疑問なのは,この乗車券で新松田から利用することは可能なのか?ということです.

 松田駅と新松田駅は,「あさぎり」利用の場合は同一の駅とみなすようです.実際,JR東海御殿番線松田駅出札窓口発行の硬券乗車券には「新松田から新宿ゆき」と印字されており,「あさぎり」号に乗り遅れた場合でも新松田からの利用が担保されているように読み取れます.

 一方,前掲の旅行会社発券のものを含め,右画像の券も乗車券の発駅は「松田」です.実際の利用では小田急新松田駅出札あるいは自動券売機で「新松田から750円区間」の乗車券を購入し,「あさぎり」特急券とともにJR松田駅改札に提示して松田駅ラッチ内に入ることは可能です.

 何が言いたいかというと,右下部の乗車券で,「小田急新松田から乗車し,小田原方向の750円区間までは利用できるのか?」ということです.前掲の旅行会社券のように,「松田から新宿」までの乗車券であれば区変しない限り小田原方面へは利用できませんが,右の乗車券であれば(新松田から下り方向は最遠小田原まで210円ですから,事前に区変した方が損はありませんが)新松田から小田原までも利用できる気がします.

 85mm券なのに,金片の様式になっており,しかも発駅はJR東海の駅,という,なんとも不思議な乗車券です.(2012年3月16日記述,列車時刻などの内容は2012年2月現在のものです.旅行計画等を立てる際には最新の時刻をお調べになりますよう,お願いいたします)




東海道本線 豊橋駅発行 2012年12月

TOICAの払い戻し

 JR東海のICカード乗車券,TOICAを払い戻しました.ICカード乗車券の払い戻し額は,

 カード残額 - 210円(払いもどし手数料) + 500円(デポジット)です.カード残額が210円以下の場合,デポジットの500円のみが返金されます.

 払い戻しの際,当初「みどりの窓口」へ行きましたが,他の乗車券類の払い戻しと同様,改札で対応しているということで,払い戻しに対応した箇所は「豊橋駅東口改札」になっています.(2012年12月26日記述,2018年5月20日加筆修正)




JR東海ツアーズ発行 2018年4月

JR東海ツアーズパッケージツアー「ぷらっとこだま」

 JR東海の子会社であるジェイアール東海ツアーズが発売する旅行商品で,実質としては東海道新幹線「こだま」に限定して安価で乗れる乗車券類と言えます.「こだま」に限定しているとは言え,指定席で着席が保証されており,新幹線回数券より安価ですから,便利なきっぷ類と思われがちですが,逆に指定された列車に乗り遅れた場合は,乗車券としての効力はまったくなくなり,払い戻しはもちろん,変更や後続列車利用に対する救済もありません.

 右画像は東京と名古屋を往復する乗車票で,記載の年月日・列車・号車・座席に着席することになります.これだけ読めば通常の乗車券と指定席特急券が一葉になった乗車券のようですが,下半の注意書を書き出します.

 「記載列車に限り有効です.乗り遅れ等で他の列車にご乗車の場合や上記の駅以外で乗降された場合はご乗車になった全区間の所定運賃料金をお支払い頂きます.これらの場合本券の払戻はいたしません.乗車変更の取扱いはいたしません.」とあります.

 券面の記載事項以外に,新幹線の乗換改札は利用不可で,新幹線専用改札を通ること等,さらにいくつかの制約があります.購入は乗車日の前日以前で,商品名称「ぷらっと」と付いている割に事前に綿密な計画を立てないとそもそも利用できません.

 券面にあるように,「上記の駅以外で乗降された場合はご乗車になった全区間の所定運賃料金をお支払頂きます」ですから,例えば画像の券を所持して東京から豊橋まで利用することは不可です(東京〜豊橋の運賃,新幹線特急料金(恐らく指定席特急料金と思われる)を別途請求され,画像の券の価格に対する払い戻しなどはない).

 作者は豊橋に10年ほど住んでいますが,実はこの「ぷらっとこだま」を利用したことが一度もありません.豊橋着発の設定がないことも一因ではありますが,とにかく利用に関する制限が多過ぎます.

 「ぷらっとこだま」の制限は,いわゆる「格安航空券」と同じような制限と言えますが,航空券においての通常料金との価格差ほどの魅力を感じません.また,乗車列車が制限されることにより,30分に1本程度と頻発する「こだま」の利便性がなくなると作者は思います.(2018年6月10日記述)




赤沢自然休養林・赤沢森林鉄道乗車券

赤沢森林鉄道発行 2019年11月

 長野県上松町にある赤沢自然休養林ではかつての森林軌道跡を「復活」させて「赤沢森林鉄道」を走らせている(季節営業).この鉄道は鉄道事業法に則った鉄道路線ではなく,あくまで公園等で乗車体験ができるアトラクションと同様の位置付けとなっている.

 乗車券はあくまで当鉄道の体験乗車証のようなものであるためか,「記念乗車券」表記で,大人,小人の区別なく手渡された.自然休養林(森林公園)というだけあって切符は木片を使っており,焼印で1枚1枚作られているため,濃淡がある.乗車日は「元」年,つまり令和元年(2019年)11月4日で,当鉄道営業は11月上旬までのため,2019年の運行最終日間近である.

 乗車券が往復となっているのには重要な理由がある.そもそも「片道乗車券」は発売していないのだが,理由は公園等のアトラクションだからである.当鉄道の線形はループ状ではなく,「森林鉄道記念館」のりばと「丸山渡停車場」を結ぶ路線となっているのだが,片道にしてしまうと「目的地」(例えば森林鉄道記念館を乗車駅にすると丸山渡停車場が「目的地」)が発生してしまう.こうなると鉄道事業法の適用となってしまい,営業運転に膨大な安全基準等が適用されてくる他,公的な交通機関という位置付けになり,営業日などが勝手に決められない.そのため,当鉄道は目的地を持たない「往復」という乗車方法をいわば強要している.但し,丸山渡停車場で下車して散策等をして「かえり」部分を放棄することは特に妨げていない.

 以上のような理由から,この切符はあくまで「記念乗車券」であり,入鋏印に相当する日付印にも「乗車記念」の文字を入れているようである.なお,裏面は何も印字等されておらず,循環番号等も振られていない.

2019年11月 赤沢自然休養林発行

 当日利用した自家用車用の駐車場利用券についても見てみたい.こちらは循環番号と思われる数字が入っている他,「領収」の日付スタンプも入っており,領収書として利用可能な書式になっている.普通車(乗用自動車)駐車料金は600円(2019年現在)で,その内訳として駐車料金400円(税込),協力金200円と記載されている.

 駐車料金は10%の消費税込だが,協力金(清掃協力費等と言われるもの)は非課税である.券面にはこの協力金の使途も明記されており,「自然保護・清掃美化・遊歩道整備等に使われます」となっている.この「協力金」というのは公的な機関が施設(例えば山小屋や,体験・見学施設)の維持,管理を行う際に便利なシステムで,これといった法案を作らずとも徴収することができるようである(しかも非課税).なお,上松町観光サイト(2024年2月2日閲覧)には「皆様の駐車料金は、園内の整備、トイレットペーパー料金、ゴミや不燃物の処理費などに活用されています」と具体的に明記されている(2024年2月2日記述)




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