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車内補充券(車補)

(2008年12月16日作成,2012年12月10日最終更新)

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(上)・北陸本線 糸魚川駅発行 2008年12月
(下)・上越本線 長岡運輸区発行 2008年12月

7文字以上の駅名の表示方法
マルス券と車内補充券発行機券 その1

 マルス端末及び2008年現在のJR各社POS端末で発券する乗車券において,駅名を表示する欄は,通常の大きさのフォントを使った場合,6文字が限度となる領域を有しているという.

 作者がこのことを知ったのは,切符に関するウェブサイトを漁っていた際に,「JRの切符収集情報ライブラリー(JRのマルス券・POS券研究室)」というサイトに行き当たり,そこにJRの駅名で7文字以上を有する駅の表示方法の一覧がまとめてあったためである.

 常備券に比較してつまらないものだと決め付けていたコンピュータ発券のマルス・POS券だが,コンピュータとは言え,やはり元は人が作るものに変わりないわけで,イレギュラーなルールを発見したり集めたりするおもしろみが備わっていると言うことに気付かされた.

 画像のきっぷだが,上はマルス端末で発券してもらった「上越国際スキー場前から糸魚川ゆき」の片道乗車券,下は車内補充券発行機による,ほぼ同時期に買った「土樽から上越国際スキー場前ゆき」の片道乗車券.「上越国際スキー場前」は9文字からなる駅で,マルス券の方はフォントサイズを小さくして2段書きにすることで対応している.

 同様に,車内補充券発行機による券でも,マルス券とまったく同じ方法でこの長い駅名を収めていることが分かる.

 このように,7文字以上の駅名の場合,マルス券と車内補充券発行機による表示は同一になるのか?について,まだ途上ではあるが調べてみようと思っている.

 ちなみに上越国際スキー場前駅は無人駅だが,ホームに乗車駅証明書発行機が設置されている.その証明書による駅名表記については別の機会で紹介したい.




(上)・只見線 越後須原駅発行 2008年12月
(下)・上越本線 長岡運輸区発行 2008年12月

7文字以上の駅名の表示方法
マルス券と車内補充券発行機券 その2

 前掲の上越国際スキー場前駅から4駅分高崎方に戻ったところに,「岩原スキー場前」という,やはりスキー場名を冠した駅名がある.駅名の文字数は7文字となるため,マルス券の通常の大きさのフォント表示ではオーバーフローする量である.

 画像の上のきっぷは只見線越後須原駅のPOS端末で発券してもらった「岩原スキー場前から土合ゆき」の片道乗車券.この「岩原スキー場前」駅は前掲の「上越国際スキー場前」の2行表示方法とは異なり,「岩原」の文字が小さく縦書きとされ,「スキー場前」は通常とまったく同じ大きさのフォントにして表示させている.この表示方法だと,「スキー場前」という文字が特に目立っている.

 一方,マルス券とほとんど同じ時期に「岩原スキー場前から越後湯沢ゆき」の片道乗車券(小児)を車内補充券発行機で発券してもらった.前掲の「上越国際スキー場前」の場合,マルス券と車内補充券発行機による乗車券の表示方法がまったく同じだったため,「岩原スキー場前」もマルス(POS)券のように,「岩原」が縦書きとなった券が入手できるものと思っていたが,「岩原スキー場前」の文字は通常と同じ大きさと思われるフォントで収まりきっている.

 このように2008年12月現在,少なくともJR東日本の車内補充券発行機では,駅名は最長で7文字までは通常のものと同じ大きさのフォントで,横一直線の表示で発券できるようである.

 ちなみに2008年12月現在,JRの駅名で7文字以上の駅は,あいの里教育大,池の浦シーサイド,岩原スキー場前,小波瀬西工大前,オレンジタウン,鹿島サッカースタジアム,かみのやま温泉,さいたま新都心,さくらんぼ東根,サッポロビール庭園,上越国際スキー場前,スペースワールド,行川アイランド,西仙台ハイランド,ハウステンボス,八王子みなみ野,ひたち野うしく,プレイピア白浜,北海道医療大学,ヤナバスキー場前,ユニバーサルシティ,りんくうタウンの22駅.さらに車内補充券発行機によるイレギュラーな配置が見られることが予想される8文字以上の駅名となると途端に少なくなり,池の浦シーサイド,鹿島サッカースタジアム,サッポロビール庭園,上越国際スキー場前,スペースワールド,西仙台ハイランド,ヤナバスキー場前,ユニバーサルシティ(以上,あいうえお順)の僅か8駅のみである.




(上)・大糸線 南小谷駅発行 2008年2月
(下)・大糸線 松本運輸区発行 2008年12月

「8文字」以上の駅名の表示方法
マルス券と車内補充券発行機券

 2008年12月現在,JRの車内補充券発行機では駅名7文字までは横一列に表示が可能らしいことが分かったため,8文字以上の駅名で車内補充券を発券してもらった.恐らく,車内補充券発行機ではJR全駅の乗車券類が発行可能と思われるため,切符の趣味収集に理解が得られれば8文字以上の全駅について即時調査可能と思われるが,飽くまで「趣味」なので,こつこつと調べてみることにしている.

 大糸線の「ヤナバスキー場前」駅は冬季のみ営業する臨時駅で,4月から11月までは普通列車を含め,全列車が通過となる.このため,恐らくだが当駅着発の乗車券類は駅の営業期間のみ購入可能と思われる(詳細不明).

 まずマルス券について.画像(上)は2008年2月発行の乗車券.「ヤナバ」と「スキー場前」で改行して表示している.ちょうど「バ」と「ス」が縦に並んでおり,縦読みは「バス」と読むことができる.

 一方,車内補充券発行機による表示だが,マルス券と同じ文字数で改行しているものの,上下の重なる位置が異なっており,縦読みは「ナス」「バキ」となっている.前掲の「岩原スキー場前」の車補表示では文字が乗車方向を示す「>」表示のすぐ脇まで使って表示していたのに対し,「ヤナバスキー場前」は「>」表示の左脇にスペースを設けているためにこのような縦位置の「ずれ」が生じているものと思われる.




北陸本線 糸魚川駅発行 2000年1月

梶屋敷駅出札窓口で販売していた「糸魚川駅発行」車内補充券発行機券

 糸魚川の次駅,梶屋敷駅は無人駅だが,この切符を購入した2000年頃まで,平日の朝のみ,糸魚川駅から社員が出張して車内補充券発行機端末による乗車券類の販売を行っていたようで,たまたま訪問した日は切符類販売を行っていたため,画像の乗車券を購入してから乗車した.

 文字情報が一部印刷不鮮明な上,経年変化でかすれて非常に見ずらいが,「糸魚川駅発行」とある.写真が残っていないのだが,記憶を辿ると販売は出札窓口そのものではなく,改札口の事務室窓を開けて行っていたように思う.また,当時は近距離券の自動券売機はなかったと思われる.

 このような出張販売を行っていた理由だが,主たる目的は「販売」ではなく,どちらかと言えば「集改札」が目的だったものと思われる.北陸本線はワンマン運転を一切行っていないものの,完全無人駅が非常に多いため,車掌の車内巡回や乗車券類拝見では乗車券類のチェックが万全ではないため,比較的利用者の多い駅,時間帯に社員の派遣が行われていたようである.




中央本線 神領運輸区発行 2008年11月

中央本線「古虎渓」駅の漢字表記

 中央本線古虎渓駅は岐阜県内で最後(最南)の駅で,無人駅となっていますが,2009年1月現在,日中は乗車券の簡易委託販売を行っている場合があります.

 画像の車補は古虎渓から普通列車に乗車した際に車掌から発券してもらった熱田までの片道乗車券です.実は当日,古虎渓で簡易委託職員から「管理駅前出しマルス券」の乗車券を趣味購入しようと画策していたのですが,残念ながら委託職員は不在で,目的の乗車券は買えぬまま寒風の通る待合室で約30分,次の名古屋行き普通列車を待つはめになってしまいました.

 改めてこの車補を見ると,古虎渓の「渓」の漢字が,旧字体の「溪」になっており,しかも車補端末の駅名等を表示する漢字辞書に「溪」という文字が登録されていなかったためか,「古虎」は通常のゴシック体で表示されているのに,「溪」は明朝体のようなフォントで表示されており,一文字だけ明らかに違和感を放っています.

 ところで,古虎渓駅の正式な漢字表記は「古虎溪」のようです.しかし,手元の時刻表(JR時刻表,2008年4月号,交通出版社)や当駅の駅舎正面の駅名表示,駅名標等はすべて「渓」に統一されており,「溪」の漢字は車補とマルス券でのみ確認できただけでした.マルス券に切り替わる以前の常備乗車券や,地図式の車内補充券では「溪」の文字はどうなっていたのか,興味深いところです.

 ところでやや不鮮明ですが,この車補の右上に四角で囲まれた印影があります.これは名古屋駅改札で押印された下車印ですが,以下のようないきさつで押されたものです.

 作者が列車で古虎渓から名古屋方面へ向かっている途中,名古屋で下車して所要(買い物)をしていこうと思い,この車補で急きょ名古屋まで直行することにしました.名古屋駅有人改札口で「この切符で,ここで下車したいのですが」と申し出たところ,改札の職員が「特別下車印」と呼ばれるこの「下車印」を押し,無精算でラッチ外に出してもらえました.

 これはかなり意外な対応でした.画像の乗車券によって名古屋で下車するのであれば,「区間変更」でこの乗車券区間のうちの「金山から熱田まで」を,「金山から名古屋」に変更して,古虎渓からの通算の差額(この場合,0円)を徴収する形を取ってこの「原券」を回収すべきと思われるからです.

 この改札窓口での対応では「古虎渓から名古屋まで」の乗車券を購入して名古屋で下車し,名古屋で改めて熱田までの乗車券を購入する旅客との「整合性」が取れない扱いになってしまいます.ちなみに作者がこの乗車券で名古屋でラッチ外に出た後,名古屋から熱田へ向かう際に改めて「名古屋から180円区間(名古屋から熱田まで)」の乗車券を別途購入して乗車しました.そのため,この「原券」が手元に残りました.(2008年12月16日記述,2013年12月10日加筆修正)




烏山線 宇都宮車掌区発行 2009年4月

車内補充券発行機による(駅)表記の普通グリーン券

 首都圏の普通グリーン券は事前購入と車内購入により,グリーン料金に差額を設けており,事前購入の方が250円安く設定されています.そのため,よほど急いでいる場合(乗継時間が少ない場合等)を除いて,普通グリーン券は事前購入するに越したことはありません.

 右の画像は烏山線の車内で購入した普通グリーン券です.「車内」補充券で発行したものですが,事前に購入しているため,いわゆる事前グリーン料金になっています.補充券面には「平日(駅)」の表記が見られます.

 当初,普通グリーン券は車内で買うつもりではなく,烏山線の有人駅である仁井田駅で購入する予定でした.しかし仁井田駅出札窓口で普通グリーン券を求めたところ,「ここでは発行できないので,宇都宮駅で購入してください.」と言われてしまいました.ちなみに仁井田駅にはPOS端末が設置されています.しかし,このサイトの別項で記述したように,JR東日本のPOS端末では2004年10月以降の料金体系による首都圏普通グリーン券の発行に対応していないというウワサを耳にしたことがありますが,やはりウワサは真実のようです.

 そして,仁井田駅で普通グリーン券を事前購入できずに8:57発の宇都宮行き普通列車(328D)に乗車したところ,烏山線のほとんどの列車がワンマン運転であるものの,たまたまこの列車には車掌が乗務していたため,この普通グリーン券を「事前料金」として発券してもらえました.

 この券には「1回限り有効」とありますが,検札印は2つ(NRE上野とNRE東京)が押印されています.宇都宮から熱海まで通しで運転している普通列車は1本もないため,必ず2つ以上の普通列車に乗り継がないとこの区間を走破することはできません(なお,当日は湘南新宿ラインが人身事故による影響でダイヤが大幅に乱れていたため,宇都宮から一旦上野行きに乗車し,赤羽で平塚行きに1回目の乗継,その後大船で熱海行きへ2回目の乗継を行っています.2つの検札印はそれぞれ宇都宮〜赤羽と,大船〜熱海のものです).

 そのため,「1回限り有効」では最初にこのグリーン券を使用した列車にのみ有効と勘違いしてしまいそうですが,この意味はあくまで「この区間について,1回限り有効」と解釈すべきなのでしょう.但し,ラッチ内乗継が許されていない自由席特急券にも「1回限り有効」という同じ表記がされるため,このグリーン券の表記は不親切と言えそうです.(2009年4月24日記述) 




羽越本線 酒田運輸区発行 2006年1月(左)・
秋田運輸区発行(右) 2007年2月

乗継特急券の車内発売

 急行(特急)料金の乗継割引が適用されるのは,乗継割引が適用される列車とそれに関連する列車(先乗列車及び後乗列車)の特急券類を同時に購入した場合のみですが,実際の現場では同時購入の場合以外でも乗継割引特急券を発行する柔軟な運用が行われる場合がみられます.

 右画像の券は新潟発の下り特急「いなほ」車内で発券されたB自由席特急券ですが,いずれも乗継割引料金です.

 「いなほ」車内で自由席特急券を買い求める際,手持ちの乗車券が上越新幹線からの乗継であることが確認できれば,特に旅客からの請求がなくとも乗継割引料金で発券されました.いずれの自由席特急券にも,「ご乗車の列車1回限り有効」と記載され,車内検札印もしっかりと押されています.

 乗継割引の場合,特急料金は半額ですから,旅客サイドにとっては非常大きな割引です.それを現場の柔軟な運用で発券してもらえるのですから,大変にありがたい措置ですが,在来線特急券の乗継割引の原則は「事前に窓口で新幹線特急券等と同時に購入する場合」のみです.車内等で乗継割引とはならない正規の特急料金で発券される場合もありますので,この点についてはご承知おき下さい.(2012年1月11日記述) 




木次線 木次鉄道部発行 2012年9月

指定席券の車内補充券による発売

 JR西日本木次線で運転されている臨時列車「奥出雲おろち号」に乗車した際,車内で発券してもらった指定席券です.「奥出雲おろち号」は全席指定の列車のため,予め指定券が必要ですが,乗車した備後落合駅は完全無人駅で,そもそも指定券を取ることはできません.

 そのようなこともあり,指定席券は不所持で乗車したのですが,車掌からは特に席番の指定もない「指定席券」が発券されました.

 当日は台風17号の本州接近もあって直前のキャンセル客も多かったようで,車内は空席だらけでした.

 実際には車掌持ちの座席もあるようですが,当日は空いている席にご自由に座って下さいということでした.(2012年1月11日記述) 




飯田線 豊橋運輸区発行 2013年9月(上)・
飯田線 湯谷温泉駅発行 2013年9月(下)

飯田線三河槙原駅の漢字表記

 2013年現在,飯田線三河槙原駅にある駅名標などを見ると,「槙」の字は人名用漢字(新字体)の字体(木偏に真)に統一されており,「三河槙原」となっています.しかし,JTB時刻表等では「三河槇原」という旧字体の「槇」(木偏に眞)で表記されています.

 三河槙原駅周辺の鉄道施設標識を見ると,湯谷温泉〜三河槙原間の最も三河槙原寄りにあるトンネル入口脇には「槇原トンネル」と掲出されていました.また,同区間の最も三河槙原寄りにある踏切は「槇原踏切」と「槙原踏切」の両表記が混在して掲出されているなど,現地で混乱があるのも確かです.

 そのようなこともあり,乗車券類の表記がどうなっているのか興味があり,実際に購入してみました.画像上部は飯田線車内で車掌から購入した乗車券(車補)で,「三河槙原」(木偏に真)の表記でした.

 一方,画像下部に掲載したマルス券では「三河槇原」(木偏に眞)という表記になっており,同じ乗車券(普通片道乗車券)でありながら漢字表記が異なるという結果でした.

 文献ではどのようになっているのかも調べました.「駅名事典」(中央書院編集部編,2000年,第6版)では「三河槇原」(木偏に眞)となっています.当文献の「凡例」ページでは「漢字の字体は,とくに使い分けのあるもの(竜と龍など)を除き新字体とし,『ヶ』『ケ』は『ケ』に統一」とあります.これをそのまま当てはめると,「駅名事典」では敢えて新字体の「槙」(木偏に真)ではない「槇」(木偏に眞)を使ったということになります(凡例の「とくに使い分けがあるもの」として取り扱ったという解釈).

 一方,「JR全線全駅」(遠藤法利編,1997年,弘済出版社)の索引では「三河槇原」(木偏に眞),本文の各駅ガイドではすべて「三河槙原」(木偏に真)と表記されており,統一性はなく,漢字表記に対する気配りはあまりないようです.

 最後に「停車場変遷大事典 国鉄・JR編II」(石野 哲編,1998年,JTB発行)の記述を紹介します.当駅の漢字表記に関する変遷は開業時の鳳来寺鉄道をはじめ,国鉄飯田線,JR東海飯田線のすべての時期において「三河槇原」(木偏に眞)の字が使われています.しかし,「日本国有鉄道停車場一覧」(日本国有鉄道旅客局,昭60(1985)年6月1日,日本交通公社出版事業局)では「三河槙原」(木偏に真)の字が使われていたことを根拠としてか,JTB時刻表ではしばらく「三河槙原」の表記でしたが,平成6年(1994年)12月号からは「三河槇原」の表記に統一したとあります.

 実際,手元に数冊あるJTB時刻表の路線図を見ると,1984年1月号は「三河槇原」となっているものの,1986年11月号は「三河槙原」,そして現在のものは「三河槇原」に戻っています.

 国鉄からJR東海になった際,日本国有鉄道改革法等施工法第3条第2項により,昭和62年6月30日までに(JR)各社が地元の運輸局を通じ運輸省(当時)に「事業基本計画」を提出した際には,「槇」(木偏に眞)の旧字体で提出したと「停車場変遷大事典 国鉄・JR編II」にあることから,これを根拠とした場合にはJR東海は「三河槇原」という統一表記にした方が良いようにも感じます.(2013年12月10日記述) 




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